からだ・美容
毎日の耳掃除はNG習慣? 病気のリスクも 正しいやり方や頻度を医師に聞いた
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教えてくれた人:鈴木 香奈

耳アカが気になって、綿棒や耳かきで毎日掃除していませんか。その習慣がかえって耳を傷つけ、病気のリスクを高めている可能性もあるようです。“正しい”耳掃除の方法や頻度はあるのでしょうか。3月3日の「耳の日」にちなみ、耳鼻咽喉科を専門とする鈴木香奈医師に伺いました。
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耳アカは耳を保護する存在
耳アカは、耳の外耳道(耳の穴の入り口から鼓膜まで続く通り道)にある皮脂腺や耳アカ腺から出る分泌物に、外部のホコリや古くなった皮膚などが混ざったものです。というと不要なものと思われやすいのですが、実は大切な役割があります。
耳アカには、細菌やカビが外耳道に繁殖するのを防いだり、敏感な外耳道の皮膚を保護したりする働きがあります。虫の侵入も防ぐなど、天然のバリアといえる存在です。
基本的に、耳アカには自然に外へ排出される自浄作用があり、日常的に取り除く必要はありません。気になるからと、綿棒や耳かきで毎日掃除をしている方もいるかもしれませんが、頻繁な耳掃除は逆効果になることがあります。
外耳道の皮膚は、皮下組織が非常に薄く刺激に弱いため、炎症を起こしやすいのが特徴です。綿棒や耳かきを使った耳掃除を頻繁に行うことで、外耳道の皮膚を傷つけてしまい、「外耳炎」を起こすケースも少なくありません。
耳掃除は「2週間に1回程度」を目安に
自身での耳掃除の頻度は、2週間に1回程度を目安にしましょう。掃除をする際は、綿棒で耳穴の入り口を軽く拭く程度にとどめ、奥まで入れないことが大切です。なお、耳の外側にあたる耳介については、清潔を保つために優しく拭く程度ならば、毎日でも問題ありません。
耳掃除をする際は、周囲に気をつけて行いましょう。ほかの人と接触したり、自分の肘が周りに当たったりすると、鼓膜を破ってしまうリスクがあります。とくに小さな子どもがいる場合は、想定外の動きをするため注意が必要です。
耳アカが溜まりすぎると難聴の原因に 医療機関の受診を
耳アカが過剰に溜まってしまうと、外耳道をふさぎ、音の伝わりが悪くなり、難聴の原因になることがあります。耳アカが溜まりやすい方や、耳の詰まり感や聞こえにくさを感じたときには、耳鼻咽喉科を受診することを推奨します。外耳道や鼓膜の状態を確認しながら、安全に除去します。
耳の健康を守るためには、「取りすぎない」ことも大切なセルフケアのひとつ。違和感があれば、早めに医療機関を受診しましょう。
(Hint-Pot編集部)

鈴木 香奈(すずき・かな)
金沢駅前ぐっすりクリニック院長。日本耳鼻咽喉科学会専門医。1996年、金沢医科大学卒業。睡眠時無呼吸症候群を核に一般耳鼻咽喉科診療を行う。