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「どっちが正解?」「これは難しい」自転車の混乱招く都内の交差点、専門家の見解は 進まぬ道路整備に不安の声も

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム・佐藤 佑輔

どっちを進むのが正解? 代官山駅入口交差点の様子【写真:Hint-Pot編集部】
どっちを進むのが正解? 代官山駅入口交差点の様子【写真:Hint-Pot編集部】

 4月に迫った自転車の青切符(交通反則通告)制度導入まで1か月を切りました。新制度を巡り、ネット上ではさまざまな不安の声が広がっています。中でも最も混乱を招いているのが、「信号は歩行者用と車両用、どちらに従えばいいの?」という問題。SNS上では、都内のある信号機について疑問をつづった投稿が大きな反響を呼びました。Hint-Pot編集部は実際に現地を視察、専門家に見解を聞きました。(取材・文=佐藤佑輔)

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青い矢羽根マークの自転車レーンと、「歩行者・自転車専用」の標識がある横断帯の両方が併設

「どうするのが正解?」

 先月下旬、SNS上に投稿された1枚の写真。東京・代官山駅前の「代官山駅入口交差点」の様子が写っています。路面には青い矢羽根マークで示された自転車用の路側帯(自転車レーン、自転車ナビライン)がまっすぐに伸びています。一方、傍らの横断歩道の脇には、白線で示された自転車横断帯らしきものが敷かれています。よく見ると、歩行者用信号機の脇には「歩行者・自転車専用」の標識があります。

 この場合、自転車レーンに沿ってまっすぐ横断すればいいのか、それとも自転車横断帯にならって横断歩道寄りを迂回して渡ればいいのか。「自転車横断帯はそこを走行する義務があるので通行帯を通るのが正解 ナビラインに騙されると違反」「自転車横断帯の自転車の道路表示ないじゃん なんでもないただの線じゃんということ」「ナビライン上で進行していいが歩行者自転車専用信号に従え でいいと思う」「これは難しい」など、ネット上でも意見が割れています。

 2月下旬、実際に現地の交差点を訪れると、青い矢羽根マークの自転車レーンと、横断歩道脇の白線、「歩行者・自転車専用」の標識が確認できました。平日夕方の時間帯、多くの車や自転車が行きかい、交通量の多さがうかがえます。時折、横断歩道の前で停止し、信号を確認して戸惑うような自転車利用者の姿もありました。

 自転車の安全利用促進委員会メンバーの谷田貝一男氏は、問題の交差点について、「車道の路面に青色の矢羽根が描かれていますが、このような道路は『車道混在路』と呼ばれ、自動車から自転車の視認性を高めることを基本として、自転車のルール遵守率の向上や自動車との共存性を向上させるために設置された道路です」と解説します。

「この車道混在路では必ず矢羽根の方向に従って通行することになっていますが、自転車専用通行帯と異なる点は、車道の状況等で歩道通行も認められていることです。したがって、車道を通行しているときは車道の信号に従い、矢羽根に沿って車道を直進します。

 しかし、車道の通行が多く車道通行は危険というときは歩道通行ができますので、歩道を通行しているときは『歩行者・自転車専用信号』に従い、横断歩道と白線の間にある自転車通行横断帯を通行しなければいけません」

 答えはなんと「状況によってどちらも正解」。同じ自転車であっても、車道を通行する場合と歩道を通行する場合とで、従う信号機が異なるそう。谷田貝氏によると、最近では横断歩道脇の自転車横断帯や、信号機の「歩行者・自転車専用」表記をなくしていく動きが進んでいるといいます。

 新制度導入の一方で、中々整備が進まない道路事情。個別のケースについてすべて把握するのは大変なところもありますが、正しい知識を身につけ、安全に自転車を利用したいところです。

(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム・佐藤 佑輔)