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軸が白くなったバナナ 食べないほうがいい? 長持ちさせる保存のコツを栄養士が解説
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教えてくれた人:和漢 歩実

手で皮がむけてすぐに食べられる手軽さと、やわらかく甘い味わいが人気のバナナ。常備しているものを袋から出したら、バナナの軸部分が白くなっていた経験がある人もいるでしょう。このような状態になっていた場合、食べても問題ないのでしょうか。気温が上昇してくる春。保存方法と併せて、栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。
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袋の中で蒸れてしまったのが原因
バナナは、東南アジア原産のトロピカルフルーツの代表です。暑さに強い性質を持っていますが、袋の中に入れたままだと蒸れてしまいます。防カビ剤を使っていない場合、軸の部分にカビが生えて白くなることも。
一般的には、軸の部分をカットすれば果肉に影響はなく、いつも通り皮をむいて食べられるとされています。蒸れたことで劣化が進んでいる可能性があるので、早めに食べ切りましょう。もし果肉まで傷みが見られる場合は、食べずに処分したほうが安心です。
軸を白くしないために、購入後はすぐに袋から出し、風通しの良い場所で保存することが大切です。皿やカゴなどに接している部分は傷みやすいため、バナナスタンドに吊るすか、カーブのあるほうを上にして置きます。
バナナは、成熟を促す植物ホルモン・エチレンガスを出しています。放置すると、追熟が進みすぎて急速に茶色くなり、軟化し、場合によっては腐敗してしまいます。また、リンゴなどほかの果物の熟成も早めてしまうため、保存する際はほかの食品とは別にしておくと良いでしょう。
バナナの冷蔵保存はNG?
春になると気温が上がってくるため、バナナを冷蔵庫に保存したほうが良いと思うこともあるかもしれません。しかし、追熟しきっていない青いままのバナナを冷蔵庫で保存すると、甘くならないので注意しましょう。
冷蔵保存する場合、バナナの皮に茶色の点が出てきたタイミングをおすすめします。これはシュガースポットと呼ばれ、追熟したサインです。バナナは低温が苦手で、皮が黒くなってしまうので、冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。このときにキッチンペーパーで包んで保存すると、冷気が直接バナナに当たるのを防げます。
追熟したバナナをすぐに食べ切れないときは、冷凍保存すると良いでしょう。皮をむいてカットし、ラップで包んでジッパー付きの密封袋に入れて冷凍庫へ。シャーベットとして食べてもおいしいです。
手軽に栄養補給できる果物
バナナは、手軽に食べられるだけでなく栄養面でも優れた果物です。代表する栄養素として、カリウムが挙げられます。カリウムには体内の余分な水分や塩分を排出し、体の水分量を調整する働きがあります。便通をスムーズにする不溶性食物繊維も多いのが特徴です。
また、エネルギー源となる糖質も含みます。新年度の慣れない生活で時間がなく、つい朝食を抜いてしまう人は、手軽に食べられるバナナを取り入れてみるのも良いでしょう。ヨーグルトや牛乳、豆乳などと一緒にミキサーにかけて、スムージーにするのもおすすめです。たんぱく質を含む食品と組み合わせると、栄養バランスが整いやすくなります。
保存状態に気をつけながら、バナナの食べ頃を逃さず、おいしく味わいたいですね。
(Hint-Pot編集部)
和漢 歩実(わかん・ゆみ)
栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾
