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「笑顔を強要するのはやめて!」 ハワイ在住の日本人ママが感じたアメリカの“スマイル文化”の圧力 モヤっとした先生のひと言とは

公開日:  /  更新日:

著者:i-know

日本とアメリカで“笑顔”に対する感覚が違う!?(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
日本とアメリカで“笑顔”に対する感覚が違う!?(写真はイメージ)【写真:PIXTA】

 ハワイで2人の子どもを育てる主婦ライターi-know(いのう)さんは、子どもたちの学校や日常生活において日米のカルチャーギャップを感じるといいます。今回はアメリカの「スマイル(笑顔)」文化に関して、「イラ立ちを感じた」というエピソードを紹介。第103回は「笑顔の強要」です。

 ◇ ◇ ◇

毎年アルバム!? アメリカの「スクールブック」に驚き

 ハワイで子育てをしていると、学校や日常生活において日本とアメリカの文化の違いを感じることが多々あります。そのうちのひとつが、アメリカでは「スマイル」を重視されること。とくに強く感じるのは、写真を撮影の場面です。

 アメリカには「スクールブック」と呼ばれる、日本でいう卒業アルバムのような文化があります。ただし、日本と大きく異なる点は、クラス全員の集合写真がない点と、なんと、毎年1冊ずつ作成される点です。新学年が始まるとすぐに個人写真の撮影が行われ、学年が終わる頃、購入希望者のみに配布されます。

 日本の感覚からすると、「どうして1年に1冊!?」と思うかもしれません。明確な理由が示されているわけではありませんが、その背景には、転校の多さがあると考えられます。

 アメリカ人は小学校の途中でも躊躇せず、地域や州をまたいで引っ越しをするので、実際のところ、現在3年生の息子の、1年次のクラスメートの約半分が転校しています。そういった家庭のために1年に1度、思い出作りとして作成するのかもしれません。

「スマイルの練習NG」 学校からの意外な注意書き

 そんなスクールブックに掲載される個人写真の撮影に際して、私が日米のカルチャーギャップを感じたのは、学校から配られたプリント内の“ある文言”でした。それは「子どもに『スマイル』の練習をさせないでください」というものです。

 アメリカでは、親が子どもの写真を撮る際に「スマーイル!」と声をかけ、満面の笑顔を引き出すのが一般的です。日本で生まれ育った私は、小さなピース&ほぼ無表情で写真に写っていたタイプなので、「どうしてそこまで笑顔を求めるのだろう」と疑問に感じることがあります。

 実際、直前まで不機嫌だった子どもが、親の「スマーイル!」のひと言で、ニーっと歯を見せて笑い、撮影が終わるとすぐに元の不機嫌な表情に戻るシーンを何度も目にしました(笑)。

 しかしスクールブックでは、満面の笑顔ではなく、少し歯が見える程度、または、はにかむ程度の笑みが推奨されるらしく、学校側は「カメラマンに任せて欲しい」という意味で、親に「練習をさせないで」とお達しを出すようです。

 写真撮影ひとつを取っても、日本の「はい、チーズ!」と、アメリカの「スマーイル!」では、求められる表情のニュアンスが異なることがうかがえます。日本では日常的に“笑顔を作ること”を強く求められる場面は、それほど多くないかもしれません。