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「笑顔を強要するのはやめて!」 ハワイ在住の日本人ママが感じたアメリカの“スマイル文化”の圧力 モヤっとした先生のひと言とは

公開日:  /  更新日:

著者:i-know

「笑顔を見せてくれない」 先生の指摘に戸惑い

建物の入口でよく見かける“スマイル”の看板。防犯カメラがあることをアナウンスするために使われている【写真:i-know】
建物の入口でよく見かける“スマイル”の看板。防犯カメラがあることをアナウンスするために使われている【写真:i-know】

 もうひとつ、学校での“笑顔”に関するエピソードがあります。娘が小学校に入学して2カ月が経った頃。親子面談で先生に言われて驚いたのは「娘さんは学校に慣れていないみたいで、笑顔を見せてくれない」と、表情について指摘されたことです。

 しかし、当の本人の娘は学校をとても楽しんでいて、毎日うれしそうに登校していたので、私はまったく心配していませんでした。

 それにもかかわらず、その後も先生と顔を会わせる度に「娘さんはいつも真剣な表情で、なかなか笑顔にならない」「お友達と楽しそうに遊んでいるけど、まだ私に笑顔を見せてくれない」と言われ続けました。そしてようやく入学から半年後に「私に笑顔を見せてくれるようになったのよ!」と言われたときは、正直なところ「笑顔を強要するのはやめてくれ!」と、戸惑いとイラ立ちを感じました。

 子どもだけでなく、大人に対しても同様で、例えば車の運転免許証の写真を撮影する際は免許センターの人に「スマーイル!」と声をかけられ、笑顔を作ることを促されます。“公的な身分証明書の写真は、笑顔NG”の価値観で育った私は、ハワイの免許センターの写真撮影で多少口角を上げるにとどまっていたら、担当者に「笑顔にしなくていいの?」と確認されました(笑)。

 私たち日本人は、外国人から「表情が乏しい」と言われがちです。単に「笑顔かそうでないか」で判断するのではなく、わずかな表情の変化から相手の感情を読み取ろうとする傾向があるのも事実です。

“笑顔”をめぐる日米の違いは、単なる表情の問題ではなく、コミュニケーションの捉え方そのものの違いなのかもしれません。そう気づかされた、印象的な出来事でした。

(i-know)

i-know(いのう)

大学卒業後、フリーランスライターに。お笑い雑誌やファッション誌で、著名人のインタビューを中心に活躍。34歳のとき日本のキャリアに一区切りをつけ、単身ニューヨークへ。その後、ハワイのロコ(地元民)と結婚し、現在は2人の子ども(8歳、6歳)をバイリンガルに育てるべく奮闘している。