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キャベツとレタス 毎日食べるならどっち? 栄養士に聞いた
公開日: / 更新日:
教えてくれた人:和漢 歩実

春は、みずみずしい葉野菜がおいしい季節。なかでもキャベツとレタスは、食卓に取り入れやすい身近な野菜です。サラダやつけ合わせとして使う機会も多いでしょう。毎日食べるなら、栄養面ではどちらが優れているのでしょうか。栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。
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キャベツとレタス、それぞれの違いとは
どちらも球形をしているキャベツと玉レタス(レタス)。見た目は似ていますが、分類上は別物です。キャベツは、アブラナ科の野菜でヨーロッパの地中海や大西洋の沿岸が原産地。一方のレタスは、キク科の野菜でエジプトや地中海沿岸が原産地といわれています。
味わいも異なります。キャベツは優しい甘みと食べごたえがあるのが特徴です。一方のレタスは、シャキシャキとみずみずしく、さっぱりとした味わいが魅力といえるでしょう。
いずれも、カロリーが低い野菜です。日本食品標準成分表(八訂)増補2023年をもとに、エネルギーの数値(100グラムあたり、生)を比較すると、キャベツが23キロカロリーで、レタスが11キロカロリー。レタスのほうが低カロリーなのは、水分量がキャベツよりも多いためです。その分、全体の栄養価としてはキャベツのほうがやや高い傾向にあります。
たとえば、たんぱく質はキャベツが1.2グラムで、レタスが0.6グラムです。糖質はキャベツが3.4グラムで、レタスが1.7グラム。食物繊維はキャベツが1.8グラムでレタスが1.1グラムです。
大差はありませんが、これらの栄養素を毎日少しでもとりたい場合は、キャベツのほうがやや優位といえます。しかし、それぞれ特徴的な栄養成分もあるため、好みや取り入れやすさに応じて選ぶと良いでしょう。
それぞれの栄養成分に特徴がある
キャベツの代表的な栄養成分は、キャベジンとして知られるビタミンUです。胃粘膜の修復に作用するといわれ、荒れた胃の粘膜を整えることが期待されています。そのほか、抗酸化作用があり、コラーゲンの生成に必要なビタミンC、骨や歯の成分のほかに、神経や筋肉を正常に保つ働きのあるカルシウムなども含まれています。
一方のレタスには、必要に応じて体内でビタミンAに変わるβカロテン、造血に関わる葉酸、体内の余分な塩分の排出を助けるカリウムなどが含まれています。また、茎を切ると出てくる白い液体は、ラクチュコピクリンという苦味成分です。リラックス効果などが期待されています。
キャベツもレタスも、生で食べるのも良いですが、加熱料理にしても良いでしょう。加熱することでかさが減り、たくさん食べることができます。ビタミンCやカリウムなど水溶性の栄養素の損失を防ぐには、電子レンジで加熱するか、汁ごと食べるスープの具材がおすすめです。また、βカロテンは脂溶性なので、あえてオイルの入ったドレッシングと一緒に食べると手軽に吸収率が高まります。
キャベツにもレタスにも、それぞれ良さがあります。どちらも低カロリーで、毎日の食事に取り入れやすい野菜です。ただし、それだけしか食べないと、栄養が偏ってしまいます。ほかの食材も組み合わせて、バランスの良い食事を心がけましょう。
(Hint-Pot編集部)
和漢 歩実(わかん・ゆみ)
栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾