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キャベツの千切りをシャキシャキにする方法 冬と春で出回る種類は別 見た目の違いは?
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教えてくれた人:和漢 歩実
キャベツは日本の食卓にとって身近な野菜の一つですが、食べられ始めたのは意外にも明治時代になってからのようです。また、現在は通年で手に入りますが、実は収穫の時期によってそれぞれ特徴があります。この時期に出回る春キャベツは葉がやわらかく、生のままサラダで食べるのがおすすめなのだそう。冬キャベツとの違いや千切りのコツについて、栄養士の和漢歩実さんに伺いました。
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日本で食べ始められたのは明治時代
キャベツの原産地は、ヨーロッパの地中海周辺とみられています。葉が密になって詰まった球状のキャベツは、紀元初め頃にイタリアで栽培されていたようです。
日本にはおよそ160年前の江戸時代の終わりに、オランダから伝わったとされています。薬味やおろし大根などごく一部を除き、当時の日本では野菜を生で食べることはなく、野菜は漬物や汁物、煮物にするのが主流でした。
キャベツの生食が知られるようになったのは明治時代の中頃。東京の洋食店がカツレツにキャベツの千切りを添えて出したところ大好評となり、それをきっかけにキャベツの生食が徐々に広まっていったと言われています。
季節ごとのキャベツの違いとは
日本では現在、キャベツは通年出回ります。そもそもキャベツは冷涼な気候を好む冬の野菜でしたが、南北に長い日本では気候や季節、産地によって違う種類のキャベツが作られるようになり、通年で手に入るようになりました。
キャベツの種類は主に春キャベツ、夏秋キャベツ、冬キャベツとリレーされます。今の時期に出回るのは春キャベツです。「新キャベツ」「春玉」とも呼ばれ、葉がやわらかく、巻きはふんわりとしていて、みずみずしいのが特徴。生のままサラダで、軽く塩でもんで浅漬けにして食べてもおいしくいただけます。
冬キャベツは「寒玉」とも呼ばれます。葉の巻きはしっかりとしていて、葉肉が厚め。見た目は淡い色が多く、ロールキャベツや煮込み料理などに向きます。
夏秋キャベツは「高原キャベツ」とも呼ばれ、冷涼な高原で栽培されます。葉の巻きはしっかりとしていて緑色が美しく、甘味の強さが特徴です。生で食べても加熱調理しても良いでしょう。