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「夫は“食い尽くし系”なのかなと心配」家族のドーナツを“ほぼ食べ尽くし”た夫 「俺の分は?」発言に妻が感じた違和感
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教えてくれた人:夫婦カウンセラー・原嶋 めぐみ
“当たり前”は人それぞれ 分け方の前提を言葉にして共有を
家族で分ける前提のドーナツをめぐり、思いがすれ違ってしまった今回のケース。夫婦カウンセラーの原嶋めぐみさんは、まず匡子さんの戸惑いに理解を示します。
「全部のドーナツを基準に“みんなで分けるもの”だと思っていたのに、その前提が通じていなかったとわかったときの違和感は、とても自然なものです。おかしいのでは、という感覚自体は無理に否定する必要はありません」
一方で、こうも続けます。
「ただ、“当たり前”の基準は、育ってきた家庭によって驚くほど違います。食べ物の分け方ひとつでも、“最初に好きなだけ取る”家庭もあれば、“公平に分ける”家庭もある。どちらが正しいというより、前提が違うまま生活していると、今回のようなズレが起きやすいんです」
では、どう伝えればよいのでしょうか。
「ポイントは、“前提”をそろえることです。今回であれば、『全部で何個あって、それをどう分けるのか』が共有されていなかったため、認識のズレが起きています。たとえば、『これは10個あるから、あなたは4個、ほか3人は一人2個ずつにしよう』『残りは翌朝みんなで食べよう』といったように、先に全体の数と分け方を具体的に決めておくことが大切です。そのうえで、『夜に食べるなら、この範囲までにしてほしい』『残す分はここまでにしてほしい』と伝えると、相手にも理解されやすくなります」
また、事前に具体的なルールを決めておくことも有効だといいます。
「“次からは最初に人数分を分けておこう”“夜に食べるときはひと言声をかけよう”など、行動レベルで約束をつくると、すれ違いはぐっと減ります。“わかってくれるはず”に頼らず、形にすることが大切です」
それでも改善が見られない場合は、どこまでが個人の領域で、どこからが共有なのかを明確にし、守れないなら共有を減らし、個別管理に増やすという選択が現実的だと原嶋さんはいいます。そして最後に、こう付け加えます。
「同居は、価値観の違いが見えやすい環境です。だからこそ、“言わなくてもわかる”を前提にせず、小さなことでも丁寧に言葉にしていくことが、関係を保つうえで大切になります」
(和栗 恵)
