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毎日カップ麺を食べ続けても大丈夫? 体に起こる変化や工夫すべき食べ方を栄養士に聞いた
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教えてくれた人:和漢 歩実

調理が簡単で、すぐに食べられるカップ麺。手早く食事を済ませたいときに便利なうえ、物価上昇で家計の負担が増すなか、食費を抑えたいときの選択肢にもなりやすい食品です。ただ、毎日食べ続けても問題がないのかは気になるところ。毎日3食カップ麺を食べ続けると、体にどのような影響があるのでしょうか。栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。
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1日に必要な栄養素が十分にとれず栄養不足のリスクも
カップ麺を選ぶこと自体が悪いわけではありません。湯を注ぐだけですぐに食べられる手軽さや、常備しやすさなど、忙しい毎日の助けになる点はたくさんあるでしょう。ただ、それだけで1食を済ませる状態が続くと、栄養の偏りが大きくなります。
カップ麺は、炭水化物や脂質が中心の食品。商品によって差はありますが、1食のエネルギーは300~500キロカロリーのものが多いです。エネルギーをとりやすい一方で、たんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維などは不足しがちに。毎日3食カップ麺だけでは、体に必要な栄養素が十分にとれているとはいえません。
とくに気をつけたいのが、塩分のとりすぎです。カップ麺のスープにはたくさんの塩分が含まれており、1食あたりの食塩相当量は5~7グラムのものが一般的です。日本人の1日の塩分摂取量の目標は、成人の男性が7.5グラム未満、女性が6.5グラム未満なので、1食だけで1日の目標値に近くなります。
また、カップ麺にはリンが多く含まれている商品も。リンの過剰摂取は、カルシウムなどの吸収を妨げる可能性があり、長く続けば骨や血管を弱めると考えられています。
3食カップ麺を食べ続けるといった極端な食生活が続くと、体にさまざまな変化が起こりやすくなります。たとえば、塩分のとりすぎによるむくみや血圧の上昇、たんぱく質やビタミン、ミネラルなど栄養不足による疲れやすさや肌荒れ、免疫機能の低下、食物繊維不足による便通の乱れなどです。気づかないうちに、体への負担が積み重なっていくおそれがあります。
カップ麺だけで済ませない工夫が大事
同じものを毎日食べ続けることは、カップ麺に限らず避けましょう。さまざまな食品から栄養をとることを基本にしてください。そのうえで、カップ麺を食べるときは、それだけで済ませない工夫が大切です。
たとえば、ゆで卵や豆腐、サラダチキン、魚肉ソーセージなどを加えると、たんぱく質を補いやすくなります。レンジで温めた野菜や切り干し大根、乾燥ワカメなどをトッピングすると、ビタミンやミネラル、食物繊維もとりやすくなるでしょう。また、スープは飲み干さないようにしてください。塩分のとりすぎを防げます。
カップ麺は手軽で便利な食品ですが、毎日それだけで済ませる生活が続くと、栄養の偏りや不足で不調につながっていきます。理想的な食事を毎回そろえるのは、簡単ではありません。それでも、同じものばかりが続かないよう意識し、無理のない範囲で食事の偏りを減らしていくことが大切です。
(Hint-Pot編集部)