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からだ・美容

安定して見えても油断禁物 厚底靴で足首をひねると重症化しやすい理由とは 整形外科医が解説

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:前田 俊恒

厚底靴の選び方、避けたいタイプとは

 ファッション性を維持しつつ、健康を守るために、私が診察室でアドバイスしている「靴選びのチェックポイント」は次の通りです。

○厚底靴を選ぶ際のポイント
・ヒールカウンターが硬く、かかと部分がしっかり固定されるもの
・足の甲をしっかり支えるためのストラップ付きや、ハイカットなど足と靴が一体化するもの
・前後の厚みの差が少なく、高低差が少ないもの
・ソールが適度にしなり、歩行時に自然な体重移動ができるもの
・つま先部分が少し曲がり、スムーズな歩行を助けるもの
・左右がぐらつきにくく、幅広設計のもの

 逆に、避けてほしいのは「足を固定する仕組みがない」厚底靴です。スリッポン、ミュールやサンダルのようなかかとが浮くタイプのものは、足が靴の中で遊んでしまうため、いざというときに踏ん張りがききません。

 また、極端にソールが高く、やわらかすぎるものも要注意です。足首が沈み込んで余計に不安定になります。超軽量で極厚なソールも、地面の感覚が失われるためおすすめできません。もちろん、サイズが合っていない靴もぐらつきを助長する大きな原因になります。

万が一、足をひねってしまったら

 厚底靴を履くときは、歩き方にも意識を向けてみてください。お腹に軽く力を入れ、重心を常に体の真下に保つイメージを持つと良いでしょう。背筋を伸ばし、歩幅をやや小さくして、ゆっくり歩きます。これだけでも、関節への負担や転倒リスクはぐっと抑えられます。

 それでも、もし外出先で足をひねってしまったら、まずは「RICE処置」を行いましょう。無理に歩かず安静(Rest)にし、氷や保冷剤で冷却(Ice)します。さらに、包帯などで軽く圧迫(Compression)し、足を心臓より高い位置に保つ(Elevation)ことで、腫れや炎症を抑えることにつながります。

 最後に、お伝えしたいのは「自己判断の怖さ」です。体重をかけて歩けない、強い腫れや内出血がある、あるいは痛みが数日経っても改善しない――そんなときは、迷わず整形外科を受診してください。

 放置すると、将来的に足首の軟骨がすり減る「変形性足関節症」を招くおそれがあります。一度壊れた軟骨は、元に戻りにくいものです。「少しでもおかしい」と感じた時点での受診が、将来の足の健康を守ることにつながります。

(Hint-Pot編集部)

前田 俊恒(まえだ・としひさ)

まえだ整形外科リウマチクリニック院長。医学博士/整形外科専門医/リウマチ専門医/リハビリテーション科専門医。肩こり・腰痛・関節痛などの慢性疼痛から、関節リウマチ、骨粗鬆症、スポーツ障害まで幅広く診療。日常生活に根ざした運動指導・セルフケアの啓発にも力を入れている。肩や膝、腰の痛みなど日常の体の不調やリカバリーウェアの効用についても、医学的根拠に基づいたわかりやすい解説を行っている。