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見直したい男性の育児休暇取得 希望しないママの多くが夫の会社の状況懸念 公的メリットの認知度の低さも浮き彫りに
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男性育休で「育児休業給付金」や「社会保険料免除」があることを知っている人は2割以下
小泉進次郎環境大臣が育児休暇を取得するなど、政府は今年、男性の育児休暇の取得率上昇を目指し本格的な対策に乗り出すとされている。このほどROLLCAKE株式会社が運営するアプリ「ALBUS(アルバス)」が、0~3歳の子どもを持つママ444人を対象に「パパの育児休業」に関する調査を実施。パパの育児休業取得率の低さが目立った他、両親ともに育児休業を取得することで生まれる公的メリットの認知度の低さが露呈した。
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まず、パパの育児休業取得率を見てみると「取得した」と回答しているのは9.8%。一概に比べることはできないが、これは厚生労働省が平成30年度に発表した6.16%に比べると幾分、取得率はアップしているようにも見える。しかし、依然として1割未満の父親しか取得できていない現状が分かった。「まだ取得していないがこれから取得する予定」は5.5%となっている。
8割以上のパパが育児休業を「取得していない/取得する予定はない」と回答しているが、実際のところ、出産するママは配偶者の育児休業取得に対してどのような思いを持っているのだろうか。0~3歳の子どもを持つママに、配偶者に育児休業を取得して欲しいかを質問したところ、「とてもそう思う」「そう思う」と回答したのは合わせて43.9%に。しかし、その一方で「そう思わない」「全くそう思わない」は合わせて31.8%となり、3割のママがパパの育児休業取得を希望していないことが明らかになった。
続いて、その3割のママたちがパパの育児休業取得を希望しない理由を見てみると、1位は「収入が減るから」で57.3%と、6割が家計を心配してのことだった。続いて「仕事が忙しいから(51.8%)」「会社に育児休業を取りづらい雰囲気があるから(37.2%)」「会社の評価が下がることが心配だから(16.0%)」となり、パパの会社での立ち位置を気にしているママが非常に多いことが分かった。また「配偶者が子育てにあまり積極的でないから」は9.4%と1割に満たず、本音はパパと一緒に子育てをしたいという女性が多いのかもしれない。
具体的には「(パパの育児休業を)取らないのが当たり前という会社の圧力が大きいと思う。取らないと罰則があるぐらいの義務にしてほしい(34歳)」「育休を取ることで会社での立場が悪くなったり、異動させられたりするなど不遇な扱いを受けるという話をあまりにもよく聞くので、そういった面で取りづらいというのもある(27歳)」といった声が聞こえてきた。
しかし、意外と知られていないのが、パパの育休にはいくつもメリットがあることだ。公的に認められている補助にもかかわらず、この調査から67.6%が「知らない」ことが分かった。パパの育児休業取得による「育児休業給付金」を知っているママは16.7%、育児休業取得によるパパの「社会保険料免除」の認知率は18.5%、「一定条件下での育児休業給付金」の認知率は16.7%にとどまるという実態が明らかになった。
(Hint-Pot編集部)