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「大人の都合で子どもの話を止めない」 読み聞かせに見えた日米の“違い” 日本とまったく異なるアメリカのスタイルとは
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子育てをしていると、「子どもが自分の考えをしっかり伝えられる子になってほしい」と感じる場面があります。ハワイで子育てをする主婦ライターのi-know(いのう)さんは、図書館で開かれる絵本の読み聞かせ会で、アメリカならではの“子どものスピーチ力を伸ばす文化”を実感したといいます。第109回は「ハワイの教育現場で感じた、日本との違い パート1」です。
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“のんびり教育”のイメージは大きな勘違いだった
日本に住んでいた頃の私は、“ハワイで子育て”と聞くと、大自然の中でのびのび子どもを遊ばせるなど、学校教育はそれほどレベルが高くない、ゆるい教育というイメージを持っていました。ところが、それは大きな勘違いだったのです。

実際にハワイで子育てをしてみると、日本、中国、韓国系の家庭を中心(注:日中韓を合わせると、ハワイ州全体の人口の約40%を占める)に、教育熱心な家庭も少なくありません。ピアノやバイオリン、公文などに通う子どもも多く、日本の都市部と変わらない空気を感じる場面もあります。
そんななかで、私が日本との違いをとくに感じたのは、子どものスピーチ力を伸ばすため、「発言を否定せず、まず受け止める姿勢」です。
「この先どうなると思う?」 読み聞かせ中に次々と飛び交う子どもの声
ハワイの図書館では、未就学児を対象にしたストーリータイム(読み聞かせ)が毎週開催されています。司書の女性が絵本を読んでくれるのですが、その女性はたびたび、途中でストーリーを読むのを止め、子どもたちにこう呼びかけます。
「この先はどうなると思う?」
「この主人公はこのとき、どう感じたと思う?」
すると、3~5歳くらいの子どもたちが次々に手を挙げ、自分が思ったことを発言していくのです。私が驚いたのは、その積極性だけではありません。何より印象的だったのは、子どもたちの発言に対する大人の反応でした。
たとえ的はずれな意見だったとしても、司書の女性は決して否定的な言葉を使いません。
「That’s good idea!(良いアイディアだね)」
「I like it!(私はその意見、良いと思うよ)」
そんなふうに、まずはポジティブな言葉で受け止めるのです。