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隣の「クチャクチャ音」に耐えられない! でも「音が不快」と伝えるのはNG? 専門家がすすめる、角を立てない“魔法のフレーズ”とは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:奥野 実羽心

楽しい会食中に、周囲の咀嚼音が気になってしまったら(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
楽しい会食中に、周囲の咀嚼音が気になってしまったら(写真はイメージ)【写真:PIXTA】

 食事中のふとした瞬間、隣から聞こえてくる「クチャクチャ」という咀嚼音(そしゃくおん)が気になって、会話や食事を楽しめなくなってしまった……。そんな経験はありませんか? とくに職場では、いつも顔を合わせる関係性だからこそ、自分が気にしすぎなのか、それとも相手に伝えるべきなのか、葛藤することもあるかもしれません。そんなとき、どのように対処すれば良いのでしょうか。看護師・保健師として10年のキャリアを持つ、株式会社TAYORIの奥野実羽心(みわこ)さんにお聞きしました。

 ◇ ◇ ◇

「耐えられない」は自分を守るための“本能”

 そもそも「咀嚼音がどうしても耐えられない」といった生理的な拒否反応は、理屈ではなく“本能”から来るものです。

 音やにおいといった感覚的な情報をキャッチした際、脳が本能的に「これは不快だ、避けなければ」という判断を下している、いわば自分を守るためのセンサーが働いている状態といえます。ですから、「反応しないようにしよう」と思っても、意思の力でコントロールするのは非常に難しいことなのです。

 もし、周囲の人の咀嚼音が気になってしまう自分を「おかしいのだろうか」と感じているなら、責めるのをやめましょう。「これは自分を守ろうとする反応なんだ」と理解することで、気持ちが少し楽になるはずです。

相手を変えようとせず、環境を調整する

 一方で、音を出しているお相手ですが、その多くは「無意識」です。悪意がないからこそ、そこを真正面から「音が不快です」と指摘してしまうと、相手は「自分の存在そのものを否定された」と受け取ってしまいかねません。

 職場において、業務に関係のない個人的な指摘は、「ハラスメント」と受け取られるリスクもあります。たとえ正論であっても、直球すぎる指摘は信頼関係を根底から壊してしまう危険があるのです。

 そこで、相手を変えようとするのではなく、まず検討してほしいのが「環境調整」という考え方です。

 たとえば、ランチの場所や時間をずらす、許可が出るようならノイズキャンセリングイヤホンを活用する、または隣の人の“デスク飯”が気になるようであれば、面談などで「音環境の調整」として席替えや仕切りの設置を相談してみるのも良いでしょう。

 これは自分のわがままではなく、業務効率を維持するための正当な「防衛策」です。相手を否定するのではなく「自分にとって快適な環境を手に入れる」というポジティブなマインドセットを持つことで、ストレスを減らしやすくなります。