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子どもの問診票に“自分の情報”を書いた夫 悪気のないズレに妻が限界 夫婦カウンセラーがアドバイス
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教えてくれた人:夫婦カウンセラー・原嶋 めぐみ
「悪気がない」からこそ、すれ違いが深くなることも
夫婦カウンセラーの原嶋めぐみさんに、話を聞きました。
「まず、ご本人に直接お会いしたわけではないので、あくまで久美子さんのお話をもとにした印象にはなりますが、夫は“相手の話の主語や前提を読み取ること”が少し苦手なタイプなのかもしれません」
相手の気持ちや立場を想像しながら会話を理解する力には個人差があり、人によっては、自分を基準に話を受け取ってしまうことがあるそうです。
「こうしたタイプの方は“話を聞いていない”というより、自分が理解しやすい形に無意識に変換してしまう傾向があります。そのため、周囲から見ると『どうしてそう受け取るの?』と驚くようなすれ違いが起きやすいんです」
悪気がないケースも少なくないからこそ、家族側はストレスを抱え込みやすいと原嶋さん。
「本人は冗談のつもりで、“間違えちゃった”くらいにしか思っていなくても、毎日それが続くと、一緒に暮らしている側は疲弊してしまいます。とくに育児中は、確認やフォローをする側の負担も大きいですよね」
では、どう向き合えば良いのでしょうか。
「まずは、“察してほしい”を減らすことが大切です。たとえば『病院に連れていって』だけではなく、『問診票には子どもの症状を書く』『保険証はここ』など、具体的に共有することで、ずれが減る場合もあります」
また、会話の途中で認識を確認することも有効だといいます。
「『今、誰の話をしているかわかる?』『私の言いたいこと、どう受け取った?』と、一度確認を挟むだけでも、すれ違いを防ぎやすくなります。もし頓珍漢な返答が返ってきても、感情的に否定するより、『私はこういう意味で言ったんだよ』と、落ち着いて言葉を補足していくことが大切です」
一方で、久美子さん自身が無理をしすぎないことも重要だと原嶋さんは続けます。
「夫婦は、どちらか一方が“教育”する関係ではありません。久美子さんが疲れ切ってしまう前に、『ここから先は自分で考えて動いてほしい』という線引きを作ることも必要でしょう」
最後に、こうつけ加えます。
「悪気がないからこそ、問題が見過ごされやすいケースもあります。でも、小さな違和感を放置すると、やがて大きなストレスになっていくもの。今のうちに、“どうすれば会話が噛み合いやすくなるか”を夫婦で整理していけると良いですね」
(和栗 恵)