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キュウリは「軽く水洗い」で大丈夫? 生で食べる前に知りたい“菌を残しにくい洗い方” 栄養士に聞いた
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教えてくれた人:和漢 歩実

みずみずしく、さわやかな風味が特徴のキュウリ。これから暑くなってくると、サラダや漬け物など食卓にあがる機会も増えるでしょう。店頭では包装されずにそのままで売られていることが多く、生で食べるのが一般的な野菜だけに、食べる前に水洗いだけで良いのか、迷うこともあるかもしれません。皮はむくべきなのでしょうか。キュウリにまつわる素朴な疑問について、栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。
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基本は、流水にあてしっかりと「こすり洗い」
キュウリは、約96パーセントが水分で、みずみずしい食感が特徴の夏野菜です。店頭では、袋詰めされているものもありますが、そのままで売られていることが多く、生で食べることが多いため、しっかりと洗うことが基本です。
とくにキュウリの表面は、滑らかではなく、イボや凹凸があります。汚れや菌などが付着しやすく、水で軽く洗うだけでは落としきれません。場合によっては、食中毒の原因となる菌が残る可能性も。
健康な大人が食べるなら、しっかりと水でこすり洗いをするのが基本ですが、小さな子どもや高齢者が食べる場合、または菌が気になる場合は、熱湯に5秒ほど浸す方法もあります。さらに心配な場合は、重曹や野菜用の洗剤を使うのも選択肢のひとつですが、使用する際は表示を確認し、よく洗い流しましょう。
洗うタイミングにも注意が必要です。切ってから洗うのではなく、切る前に洗うのが基本。洗う前に包丁を入れると、表面に付いていた汚れや菌が切り口に移る可能性があります。また、栄養成分も流出してしまいます。
しっかり洗って皮ごと食べる
皮をどこまでむくか迷うこともあるかもしれませんが、キュウリの皮は、基本的にはむきません。食感や風味、栄養が損なわれやすくなるためです。皮の周辺には、カリウムや食物繊維などの栄養成分が含まれています。栄養を無駄なくとるには、キュウリはよく洗って、皮ごと食べるのがおすすめです。
ただし、表面が傷んでいたり、汚れが気になったりした場合は、その部分だけピーラーなどを使って取り除くと良いでしょう。また品種によりますが、昔ながらのキュウリにはイボがしっかりしているものもあり、口あたりも悪く、皮に苦みや青臭さを感じることもあります。その場合は、キュウリに塩をまんべんなくまぶして、転がす「板ずり」をすると、食べやすくなり色も鮮やかになります。
また、キュウリは加熱してもおいしいので、炒め物やスープの具材などとして火を通し、温かくして食べるのも一案です。キュウリの緑色の彩りも料理のアクセントになります。加熱することで生よりも菌の心配は少なくなりますが、もちろんしっかりと洗ってから調理しましょう。
キュウリは、切るだけで手軽に食べられる野菜ですが、生で食べることが多いからこそ、事前の洗い方が重要です。過度に心配する必要はありませんが、流水で表面をこすり洗いし、気になる部分は取り除きながら、皮ごとおいしく、栄養も無駄なく食べたいですね。
(Hint-Pot編集部)
和漢 歩実(わかん・ゆみ)
栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾