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「水でさっと洗い流すだけでは落ちきらないことが」 旬のアスパラガスの正しい下処理 栄養士が解説
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教えてくれた人:和漢 歩実

春から初夏にかけて旬を迎えるグリーンアスパラガス(アスパラガス)。店頭では、包装されず束になって売られていることも多く、購入してきた際に「どこまで洗う?」「皮はどこまでむくべき?」と迷う人もいるかもしれません。アスパラガスについて、栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。
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穂先に汚れやホコリが入り込んでいることも
アスパラガスは、見た目がきれいでも、個包装されずにそのまま売られていることが多いため、事前に水洗いすることが基本です。とくに気をつけたいのが、つぼみ状で細かい隙間がある穂先の部分。汚れやホコリが入り込んでいることがあり、水でさっと洗い流すだけでは落ちきらないことがあります。
そのため、ボウルに水をはって、軽く振り洗いをする方法が有効です。穂先を下にして水に浸し、軽く振ることで、隙間に入り込んだ汚れを落としやすくなります。水に長く浸けてしまうと、風味や水溶性の栄養素が流れやすくなるため、あくまで短時間にとどめましょう。
振り洗いをしたら、さっと流水で洗い流します。強くこすると穂先が崩れたり、傷みやすくなったりするため、力を入れすぎないようにすることが大切です。
茎の部分も、節のように見える「ハカマ」の周辺に汚れが残ることがあります。気になる場合は、水で流しながら、指で軽くこするようにして洗うと良いでしょう。
皮は根元から3~5センチを目安に薄くむく
アスパラガスは、全体の皮をむく必要はありません。穂先に近い部分はやわらかく、根元に近づくほど皮が硬く、筋っぽさが出やすい傾向にあります。根元の硬い部分を切り落としたら、根元から3~5センチほどの皮をピーラーでむくと良いでしょう。ピーラーは、穂先側から根元に向かって引くと、スムーズです。
皮はできるだけ薄めにむきましょう。皮やその周りには栄養成分が含まれているためです。たとえば、アスパラギン酸。名前の通り、アスパラガスから発見された成分で、疲労回復に関わるエネルギー代謝を支える成分として知られています。
また、毛細血管を丈夫にすることで注目されるルチンをはじめ、ビタミン類や食物繊維も含まれています。むいた皮は捨てずに、ほかの野菜と一緒にきんぴらや炒め物、みそ汁の具材に活用すると無駄なく食べられるでしょう。
栄養的な観点でいうと、「ハカマ」にはアスパラプチンという成分が含まれており、血圧の上昇を抑えることで注目されています。取り除く必要はありませんが、苦味があり、食感も良くありません。気になる場合は、ピーラーでそぎましょう。