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“もったいない精神”が強すぎる妻に悩む夫 極端な節約を止めるには? 夫婦カウンセラーがアドバイス
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教えてくれた人:夫婦カウンセラー・原嶋 めぐみ

物価高が続くなか、「まだ使える」「まだ食べられる」を大切にする家庭は少なくありません。一方で、その感覚が家族間で大きく異なる場合、日常生活の小さなストレスが積み重なってしまうことも。妻の強すぎる“もったいない精神”に戸惑い、子どもの健康面にも不安を感じるようになったという男性。夫婦間の価値観のズレについて、夫婦カウンセラーに話を聞きました。
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“もったいない”が行きすぎる妻に戸惑い
東京都在住の高遠秀一さん(仮名・40代)は、妻との価値観のずれに悩んでいるといいます。
妻とは、学生時代の恩師の紹介をきっかけに結婚。穏やかで控えめな性格に安心感を覚え、「一緒に生活する相手としてはちょうど良い」と感じていたそうです。
結婚後、妻は仕事を辞めて専業主婦に。2人の子どもにも恵まれ、秀一さん自身も育休を取得しながら育児に積極的に関わってきました。
「子どもが生まれてからは、本当に生活が一変しました。おむつ替えをしたり、お風呂に入れたり、公園へ行ったり……。自分でも驚くくらい、子ども中心の生活になったんです」
そんななか、徐々に気になるようになったのが、妻の“もったいない精神”でした。
「妻は、とにかく“まだ使える”を大事にするタイプなんです。ティッシュも、一度使ったくらいならすぐには捨てませんし、サランラップも洗って何度も使っています。最初は驚きましたが、節約家なんだなと思うようにしていました」
しかし、子どもが成長するにつれ、不安を感じる場面が増えていったといいます。
「長女のおさがりも、まだきれいだからって、下の息子にどんどん着せるんです。もちろん、おさがり自体は悪いことじゃないと思います。でも、フリルが付いた服や、明らかに女の子向けのデザインでも着せるので、息子もだんだんと嫌がるようになってきて……」
さらに、食べ物に対する感覚にもずれを感じるようになりました。
「冷蔵庫の中が、とにかくパンパンなんです。“まだ食べられる”が口癖で、賞味期限が切れていても平気で出してくる。僕も最初の頃は『火を通せば大丈夫かな』くらいに思っていたんですが……」
転機となったのは、長女が体調を崩したことでした。
「消費期限が数日過ぎた魚を食べたあと、僕と娘がそろってお腹を下したんです。もちろん、それが直接の原因かはわかりません。でも、子どもに何かあったらどうするんだろうって急に怖くなってしまって」
それ以来、秀一さんは定期的に冷蔵庫やパントリーを確認するようになりました。
「消費期限がかなり過ぎているものは処分するようにしたんですが、後日また冷蔵庫に戻っていたことがあって……。さすがにこれはまずいと思って、妻に『子どものためにも期限は守ってほしい』と話しました」
しかし、妻の反応は冷たいものだったそうです。
「『まだ使えるし、食べられるのに捨てるほうがもったいない』『昔はこんなの普通だった』って言われました。値上がりも続いていますし、妻なりに家計を考えているのはわかるんです。でも、極端に節約をしなければならないほど、お金に困ってはいないですし、僕は子どもたちに“傷んでいるかもしれない物”を食べさせるのが、本当に怖くて……」
最近では、冷蔵庫を開けるたびに不安を感じるようになったという秀一さん。
「価値観の違いと言われればそれまでなのかもしれません。でも、子どもの健康や気持ちに関わることなので、どう向き合えば良いのかわからなくなっています」