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「トイレで授乳すべき」の声も…“カフェで授乳”論争、危機感強める母の本音 こども家庭庁の見解は?
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カフェでの授乳ケープの利用を巡り、ネット上で大きな議論が巻き起こっています。先月中旬、女性がカフェを利用中、ケープを使って赤ちゃんに授乳を行ったところ、店員から注意を受けたという投稿が拡散。「カフェで授乳は非常識」「授乳する権利を奪う方がおかしい」と、賛否両論が寄せられました。論争は収まらず、一部では国や企業に公式見解を求める動きも……。官公庁や複数の企業に問い合わせを行ったという女性は「必要性を伝え続けていくことに意味がある」と真意を口にします。公共の場での授乳はどう扱うべきなのでしょうか。こども家庭庁に見解を聞きました。
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公共の場での授乳の規定を巡り、国や企業に公式見解を求める動きも
「授乳ケープの利用について、今回、こども家庭庁に意見を送らせていただきました。SNSではさまざまな意見が交わされていますが、ネット上の議論だけではなく、公的機関や企業の公式な考え方を確認し、今後の議論につながればと思っています」
3歳、0歳の子を育てる30代の女性は、先月22日、ネット上で論争となった授乳ケープ利用の是非について、こども家庭庁、首相官邸、国土交通省などに意見書を提出。他にも複数の企業に問い合わせを行っているといいます。
「私も去年出産し、乳児を育てています。授乳は育児中の母子にとって、命を守るために欠かせない大切な行為。企業による明確な方針の公表や、自治体の条例、あるいは法制度などを通じて、母子を守る取り組みが進めば、授乳が特別なものではなく、『母子にとって必要不可欠な育児行為』として広く社会に浸透していくのではないかと考え、今回、各所へ問い合わせを行うことにしました」
今回の議論について、女性は「外出時は2~3時間おきの授乳が必須ですが、乳児は授乳のタイミングが必ずしも大人の予想通りにならないことも多い。授乳室が近くにない場合や交通機関での移動中など、公共の場で授乳せざるを得ない状況になることもあります。もちろん、そのような場合には授乳ケープを使用し、周囲から見えないよう十分配慮しているつもりですが、心ない声掛けを受けたり、授乳をやめるように求められるなど、肩身の狭い思いをした経験もあります」と乳児を育てる母親の本音を吐露。
その上で、「SNSでは、公共の場での授乳ケープを使用した授乳について『気持ち悪い』『不快だ』『卑猥に感じる』といった言葉や、『授乳室が無いならトイレで授乳すべきだ』という意見も見受けられます。私は、少子化によって子どもや乳児を見かける機会が減り、地域とのつながりの希薄化もあって、授乳という本来ごく自然な育児の光景に触れる機会そのものが少なくなったことも、否定的な意見が増えたことの一因ではないかと感じています」とし、現在のネットの世論への危機感を口にします。
問い合わせに対し、一部の企業からはすでに返信があったそうで、「個別の企業名は避けますが、『基本的に授乳を禁止するルールはなく、授乳を理由に退店を求めることもない』という回答があった一方、『授乳自体は禁止しないが、店舗の状況や周囲への配慮などを踏まえ、その場の状況に応じて対応を判断する』という企業もありました。混雑している時間帯や客層によっては、必ずしも希望に添えない場合があることは多くの母親も理解しており、そのような場合は店舗の状況に従う必要があると考えています」と女性。
公共の場での授乳に関する明確な方針を定めていない企業も多かったといい、「今回のような議論を受けて、あらためて検討する機会になったのではないかと感じています」と問い合わせを行うことの意義を口にします。
「今、私たち子育て世代が当たり前のように利用している児童手当や子ども医療費助成制度なども、最初から存在していたわけではありません。子育て世代の先輩方が必要性を訴え続け、社会に働きかけてきた結果、少しずつ制度として整備されてきたものです。授乳に関する正しい理解や母子が安心して授乳できる環境づくりについても、必要性を伝え続けていくことには大きな意味があると思います。今すぐ大きく変わることはなくても、その積み重ねが将来の子育て世代にとって、より安心して子どもを育てられる社会につながっていくと信じています」
こども家庭庁の担当者は2日、Hint-Potの問い合わせに「個別の事案というわけではございませんが、授乳場所の確保に関する悩みの声が多くあることは承知しております。また各事業者の取り組みについても注視はしております」と電話で回答。
公共の場での授乳に関する規定については、「現在のところ、授乳における環境整備のガイドライン、カフェや商業施設等での授乳スペースの設置運営に関するガイドラインは策定しておりません。また、今後それらに特化したガイドラインを策定する具体的な予定もございません」と見解を示しつつ、「ただ、授乳も含め、安心して子育てをできる環境整備は重要。今後も必要な対応を検討してまいります」としています。
(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム)
