健康・美

生理前の1週間、私は別の私に変わる… PMDDに悩む33歳女性の悲痛な叫び「誰でもいいから人生を変わってほしい」

著者:和栗 恵

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正社員で働くことを諦めパートに 周囲から「変な人」のレッテルを貼られて

 ゆかりさんは現在、正社員になることは諦め、自分のペースに合わせて、生理前1週間はできるだけ家に引きこもり、残り3週間だけパートで働いて暮らしているといいます。

「それでも、どうしても人手が足りないからヘルプで入ってほしいと言われ、PMDDの時期にパートに出ることがあるんです。短時間なら我慢できるかも、なんて思って出かけるのですが、やはりどうしてもだめで……。先日も、お得意さんに対してひどい言葉を浴びせてしまいました。おかげでパート先でも近所でも、私は『アブナイ人』『変わった人』『触っちゃダメな人』というレッテルを貼られてしまっています。それがもう、悲しくてつらくて……」

 元々、叶えたい夢があって最初の大手会社に入ったというゆかりさん。しかし、辞めざるを得ない状況になってしまい、夢は遠のいてしまいました。

「夢を叶えるどころか、変なレッテルを貼られてしまう情けない身分にまで堕ちてしまった……。そう思えて仕方ないんです。私はもっとできる人間なのに! 私はもっと働きたいのに! 誰も私のことを分かってくれない! いなくなりたい! そう思うことが増えてしまって……」

 それでも、そんなゆかりさんのことをご主人は理解し、サポートしてくれているとのこと。

「夫は結婚する前から私がPMSで悩んでいたことを知っていたので、PMDDのこともいろいろと勉強してくれたようです。私がどんなにひどいことを言っても『そうか、もうすぐ生理だもんね。一番つらいのはゆかりちゃんだよね。僕はこうしてそばにいることしかできなくてごめんね』って言ってくれます。でも、PMDDの時期は、そんな夫の言葉すら『私をバカにしてんのか! ナメてるのか!』としか思えないんです」

 PMSやPMDDは、未だに原因が解明されていないようですが、生理前に増加する女性ホルモンや黄体ホルモン、子宮を収縮させ内膜をはがす役目を担う物質が原因という説もあるようです。また、PMDDに関してはうつ病の治療薬が有効との報告があり、心療内科での治療が行われることがあります。

「実は、婦人科の先生から心療内科の受診を勧められたんです。自分のために、もちろん夫のためにも、心療内科に行くべきなのは分かっています。でも、そこまで私はおかしいんだろうか? 精神病院に行くほどダメな人間なんだろうか? って。そう思ってしまう自分もいるんです。自分が“人と違う”ことを認めるのが、単純に怖いだけなのかもしれません。生理なんて来なければいいのに! 何で私だけがこんな大変な思いをしなくちゃいけないの!? って……そんなことばかり、グルグルと考えてしまうんです」

 そう一気に話すと、ゆかりさんは涙を見せながら、つぶやくようにこう言ったのでした。

「私……何でこんな面倒くさい女になっちゃったんでしょうね」

 かける言葉は見つかりませんでした。

 筆者は、そこまでひどくPMSの症状に悩まされた経験はありません。今回、ゆかりさんから直接話を聞く機会があり、悩む本人の悲痛な思いに触れました。なかなか理解されにくいPMSやPMDD。少しでも周囲の認知が広がり、理解が深まることが、ゆかりさんのように悩みを抱える女性を救う道となるのかもしれません。