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体を温めるイメージのショウガ 栄養士が夏におすすめする意外な理由とは 「生」で食べるのと「加熱」して食べるのは何が違う?
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教えてくれた人:和漢 歩実

独特の香りや辛味が特徴のショウガ。薬味や料理のアクセントとして親しまれています。寒い冬に取り入れている人が多いかもしれませんが、実は夏にもおすすめの食材だそうです。暑い季節の食卓に取り入れるなら、生と加熱、どちらで食べると良いのでしょうか。栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。
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ショウガは生と加熱で成分が変化する
店頭に並ぶ一般的なショウガは、薄い茶色の皮がついた「根ショウガ」と呼ばれるものです。収穫されたあと、数か月貯蔵されてから出荷されるため、水分が抜け、口に入れるとピリッとする独特の辛味があります。
この辛味成分として知られているのが、ジンゲロールです。ショウガの栄養面の特徴のひとつとして、この辛味成分が生と加熱で変化することが挙げられます。
ジンゲロールは、主に生のショウガに含まれます。免疫機能の維持や殺菌作用があるとされることから、疲労回復、胃腸の調子の改善や風邪予防など、体調管理に役立つことが期待できるでしょう。また、手足など末端からの熱の放散や発汗を促し、体表から熱を逃がしやすくするため、体を冷やす方向に働きます。
一方、ショウガを加熱すると、ジンゲロールの一部がショウガオールに変化します。これは血行を促す働きがあるとされており、体を温める作用が期待できるでしょう。
つまり、生と加熱のどちらが良いかというよりも、そのときの状態によって食べ方を変えるのが、ショウガの上手な取り入れ方といえます。暑さで疲れていたり、食欲が落ちたりしているときは、生のショウガを薬味として取り入れてみましょう。逆に、冷房などによる夏の冷えが気になるときは、加熱したショウガがおすすめです。
さまざまな栄養成分を含むショウガ 食べすぎには注意
このほか、ショウガには香り成分のシネオールが含まれ、食欲増進や疲労回復に役立つといわれています。余分な水分や塩分などの排出を助けるカリウムなどのミネラルや、整腸作用が期待できる食物繊維なども含まれています。
生で取り入れるなら、そうめんや冷ややっこ、酢の物などの薬味として、またはいつもの料理の仕上げに、おろしたショウガを添えても良いでしょう。おろしショウガを汁ごと炭酸水に合わせれば、甘くないジンジャーエールとしても楽しめます。加熱するなら、炒め物や汁物などに具材として加えるのがおすすめです。
ただし、体に良いからといって、一度にたくさん食べるのは避けましょう。ショウガの摂取量の目安は、1日に10グラム程度といわれています。胃への刺激が強いので、食べすぎには注意してください。
ショウガは一度カットすると乾燥しやすく、傷みも早いため、冷凍保存しておくと便利です。皮をきれいに洗ったら、汚れた部分をこそげ落とし、水分をしっかり拭き取ります。そのままでも良いですが、あらかじめすりおろしたり、薄くスライスしたりして冷凍用の密封袋に入れ、冷凍庫で保存しておくと手軽です。夏の食卓に上手に取り入れたいですね。
(Hint-Pot編集部)
和漢 歩実(わかん・ゆみ)
栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾