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ショウガが持つ驚きの効能 複数種ある理由は収穫時期 長持ちの保存法も
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教えてくれた人:和漢 歩実
暦の上では春ですが、まだ寒い日が続きますね。冷え対策の食材といえばショウガ。現在はハウス栽培も盛んなため通年で出回り、旬が分かりにくいかもしれません。一般的にショウガは春先に種植えされ、11月初旬に収穫されます。その後に2~3か月ほど寝かせて辛味が増した根ショウガが今の季節に出回っているもの。知っているようで知らないショウガの種類や栄養を栄養士の和漢歩実さんに伺いました。
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3世紀頃には日本へ 渡来した最も古い野菜の一つ
ショウガは日本に3世紀頃には伝わり、渡来した最も古い野菜の一つといわれています。中国では紀元前500年頃には常食されていたとみられ、薬膳では蒸して乾燥したものを「乾姜(かんきょう)」、生のまま乾燥したものを「生姜(しょうきょう)」と呼ぶそうです。
その効能は古くから注目され、干したショウガは痛みや咳を鎮めたり、熱を下げたりするのに用いられてきました。また血行を促進し体を温める効果が期待できることから、寒い季節の生姜湯や料理の薬味になる香味野菜として、私たちの暮らしに根付いてきました。
また、収穫する時期によって名称が変わり、芽ショウガ→葉ショウガ→根ショウガと呼ばれます。違いは次の通りです。
○根ショウガ
一般的に流通しているショウガ。ショウガの根茎で、ふっくらと丸みがあり、皮は薄い茶色です。一般的には秋頃に収穫され数か月貯蔵されてから出荷されます。さらに貯蔵され翌年に出荷されるのが「古根(ひね)生姜」。繊維質で強い香りと辛味が特徴です。
初夏に収穫される若い根のショウガが「新生姜」です。貯蔵しないので繊維がやわらかく、みずみずしさがあります。皮は白で、茎の根は赤いのが特徴です。辛味は弱く、主に甘酢漬けなどの漬け物に用いられます。
○葉ショウガ
小さいうちに葉ごと収穫するもので、一般的な旬は5~9月頃。「筆ショウガ」の別名を持ち、細い形状で外側が白く、茎の根が赤色なのが特徴。よく知られる「谷中生姜」は、江戸時代に現在の東京都台東区谷中が産地だったことから名が付きました。甘酢漬けにしたり、みそをつけてそのまま食べたりします。
○芽ショウガ
葉ショウガよりもさらに早採りしたもので、葉ショウガよりも細くて小さい形状をしています。焼き魚にあしらいとして添えられる「矢生姜(はじかみ)」には、毒消しや食欲増進の効果が期待できます。