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「昔と同じ」はNG? 猛暑で見直したい常温保存 調味料の適した置き場所とは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

料理で欠かせない調味料(写真はイメージ)【写真:写真AC】
料理で欠かせない調味料(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 近年、日本では記録的な猛暑となる日が増えており、エアコンなどを使用していない場合、室温が35度を超えることもあるようです。ひと昔前の「常温保存」の感覚のままでいると、食品によっては風味や品質が落ちたり、傷みやすくなったりすることもあるでしょう。毎日使う調味料の保存で見直したいポイントについて、栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。

 ◇ ◇ ◇

そもそも「常温」とは

 食品の保存でよく使われる「常温」というのは、直射日光が当たらず、湿気が少なく、温度変化の少ない状態です。実は統一された温度基準があるわけではありません。日本産業規格(JIS)では、20度プラスマイナス15度(5度~35度)を「常温」としていますが、これは工業製品の性能試験などの環境を統一する目的で定められたものです。一般的に、食品を常温保存する際の目安は15度~25度とされています。

 昭和の頃の住まいでは、台所が独立して北側に配置されていることが多く、夏でも直射日光が入りにくい環境でした。比較的温度も低く安定し、常温で保存する食品をできるだけ傷みにくくするうえで役立っていたと考えられます。

 しかし近年は、キッチンがリビングとつながった開放的な間取りも増え、かつてのように北側の涼しい場所に台所を設ける住まいは少なくなりました。こうした住宅環境の変化に加えて、夏に猛烈な暑さが続く今は、「常温保存」の前提そのものを見直す必要があるといえるでしょう。

しょうゆは常温? 冷蔵?

 たとえば、毎日のように使う調味料。店頭では常温で売られているため、常温保存でも良いイメージがあるかもしれません。

 しょうゆは未開封であれば常温で保存できますが、開栓後に蒸し暑い場所に置いておくと、風味や香りが落ちやすく、酸化し色も濃くなっていきます。以前は、開封後は直射日光があたらない冷暗所で常温保存していた家庭もあるかもしれませんが、おいしさを保つために冷蔵庫で保存することをおすすめします。

 しょうゆさしなどに小分けして食卓に置きっぱなしにするのも、夏場は控えたほうが良いでしょう。最近は、常温保存ができる空気に触れにくい構造の「酸化防止ボトル」のしょうゆも増えているので、活用するのも手です。ただし、注ぎ口や液だれした部分はカビの原因になることもあるため、こまめに拭き取り、清潔に保ちましょう。

保存食のイメージがあるみそは? 塩、砂糖は?

 みそも、発酵食品で保存食のイメージがありますが、気温や湿度が高くなる夏場は発酵が進みやすく、風味が変わってしまいます。開封前でも冷蔵庫で保存すると安心です。

 最近では、冷凍庫で保存する方法も知られています。みそは家庭用の冷凍庫では凍りにくく、やわらかい状態を保ちやすいため、風味の変化を抑えながら保存できます。開封後はみその表面の乾きと酸化を防止するため、ラップでぴったりと覆い、空気に触れないようにしましょう。

 ただし、塩や白砂糖は、湿気や温度変化の影響で固まりやすくなるため、しょうゆやみそのように冷蔵保存が推奨されるわけではありません。密閉容器に入れて、できるだけ温度が上がりにくい場所で保存することが大切です。

 なんとなく以前の習慣のまま、常温保存している場合もあるかもしれません。まずはパッケージの表示を確認し、保存場所を見直してみましょう。

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾