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実は5種類あるしょうゆ 特徴と塩分に違い 開封後は“冷蔵庫で保存”が正解の理由とは

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

日本の食文化を支えてきたしょうゆ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
日本の食文化を支えてきたしょうゆ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 日本の食文化を支えてきたしょうゆ。実は種類によって5つに分類されることをご存じでしたか? それぞれの特徴で使い分けをして、よりおいしい食事を楽しんでみてはいかがでしょう。種類ごとの特徴や100グラムあたりの塩分、保存法などについて、栄養士の和漢歩実さんにお話を伺いました。

 ◇ ◇ ◇

日本人としょうゆの歴史

 しょうゆは日本を代表する調味料。まずは大豆や小麦、食塩を原料として「もろみ」を作り、次にそれを発酵・熟成させて絞った液を殺菌したものです。

 そのルーツは中国で作られた「醤(ひしお)」にさかのぼります。醤とは、肉や魚、野菜、穀物などを塩漬けにして発酵させたもの。日本に伝わった時期は明らかではありませんが、米や小麦、大豆の穀醤(こくびしお)が、しょうゆの原型といわれています。

 鎌倉時代にはしょうゆの製法が生まれ、関西を中心に発達していったようです。一方で、武士の間では同じく穀醤(こくびしお)を原料にしたみそが作られていたとみられています。

 しょうゆの本格的な生産が始まったのは江戸時代。中期までは大阪から関東に「たまりしょうゆ」や「うすくちしょうゆ」が送られていましたが、やがて江戸の人口が増えたため、関東で「こいくちしょうゆ」が作られるようになりました。

「魚醤(ぎょしょう)」は魚介類を原料にしたもので、魚しょうゆとも呼ばれています。特有の風味があり、動物性タンパク質に由来するアミノ酸を多く含むため、旨味は濃厚です。

それぞれのしょうゆの違い 向く料理

しょうゆといってもそれぞれの特徴がある(写真はイメージ)【写真:写真AC】
しょうゆといってもそれぞれの特徴がある(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 現在、しょうゆは日本農林規格(JAS)で種類によって5つに分類されています。それぞれの違いを見ていきましょう。

○こいくちしょうゆ
 全国消費量の8割以上を占める一般的なしょうゆです。大豆と小麦がほぼ半分の割合で使われ、赤みがかった褐色が特徴。美しい色は「むらさき」との異名を持ちます。風味が良く、旨味のバランスが取れた調味料として、煮物、焼き物、つけかけなど幅広く使えます。

○うすくちしょうゆ
「うすくち」は、漢字で書くと「淡口」。味が薄い「薄口」ではありません。色が淡く、香りも穏やかで、関西の料理に使われてきました。色や香りがつきすぎないように、塩分はこいくちより1割ほど高め。炊き合わせや含め煮など、素材の持ち味や色彩を生かしたい時に便利なしょうゆです。

○たまりしょうゆ
 主に中部地方で作られています。原料はほぼ大豆で、小麦はわずかです。豆のタンパク質が多く、旨味が濃厚で香りも豊か。特徴はとろみです。刺身や寿司のつけしょうゆはもちろん、照り煮や煮物、佃煮など色ツヤを濃厚に仕上げたい時などに使います。

○再仕込みしょうゆ
 山陰から九州地方にかけての特産しょうゆです。別名「甘露しょうゆ」とも。色、味、香りとも濃厚です。原料はほとんどが大豆で、小麦はわずか。通常は食塩水を混ぜる工程でしょうゆを使って熟成(しょうゆを2回醸成)するため「再仕込み」と呼ばれています。刺身や寿司、冷ややっこなどに使われます。

○しろしょうゆ
 主に中部地方で作られる最も色が薄いしょうゆです。味は淡白ながら甘味が強く、独特の香りがあります。原料はほぼ小麦で、大豆はわずか。茶碗蒸しや煮物、おでん、お吸い物など、素材の味を生かして色を薄く仕上げたいものに使います。

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