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仕事・人生

表舞台を去って15年 マリエを追い詰めた重圧・誹謗中傷…完治10年の闘病 救ってくれた命の恩人

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム・佐藤 佑輔

重度の適応障害、摂食障害と診断され、吐いては過食を繰り返すように…

 それでも、やっぱり心身ともに限界だったんでしょうね。誹謗(ひぼう)中傷なんて言葉がない時代から、それはひどい中傷を浴びせられて、2010年の冬のある日、体がまったく動かなくなってしまって。重度の適応障害、摂食障害と診断されました。家から一歩も出られず、吐いては過食してという生活を繰り返していた。モデルをやっていると、「痩せなければいけない」という意識はどうしてもついて回る。そのプレッシャーと、仕事のストレスで押しつぶされていたんです。

 本当に、食費が1日5万円。2時間も3時間も食べ続けて、妊婦みたいなお腹になったかと思うと、全部吐いての繰り返し。血糖値とインスリンのバランスが崩れて、ベッドから出ることも、トイレに行くこともできなくなっちゃって、そうなるともう性格まで変わっちゃうんですよ。うつ病も発症して、薬を何十錠も飲みました。日本では摂食障害は精神疾患とされているから、治療も精神療法が基本。病院で「意志が弱いだけ」「痩せたいだけでしょ?」と言われたこともありました。

 とうとう見かねたマネージャーが「もう1回休まないと、本当に死ぬぞ」と言ってくれた。事務所の稼ぎ頭を休ませるというのは、マネージャーという立場からすると、本当に勇気のいる決断だったと思う。でも、それよりも私の命と健康のことを考えてくれた。本当に命の恩人だと思っています。

 仕事をやめて留学してからは、摂食障害も少しずつよくなっていきました。でも本当に完治したと言い切れるのは、33、34歳になってから。向こうでも飲食店の看板が怖くて引きこもりのような生活をしていた時期もありましたし、やっとよくなったと思っても日本に帰るとまた再発したり……。完全に回復するまでは10年以上かかりました。

 摂食障害を克服できたのは、病気のメカニズムを自分で徹底的に理解したからだと思っています。インスリンと血糖値の関係、何を摂取すればバランスが取れるのか。メンタルだけでなく、体の仕組みから理解していかないと、本当の意味で治ることはなかったと思う。まだまだ日本では摂食障害に対する理解が追い付いていないけど、当事者の苦しみや克服できた経験は、今後も発信していきたいと思っています。

(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム・佐藤 佑輔)