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「バッシングの100倍はつらかった」 加藤綾菜さんが明かす中学時代の壮絶ないじめ 心を救った母の手紙

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

タレントの加藤綾菜さん【写真提供:加藤綾菜】
タレントの加藤綾菜さん【写真提供:加藤綾菜】

 学校生活に悩み、通学しづらいと感じる子どもたちは増加傾向にあります。加藤茶さんの妻で、タレントの加藤綾菜さんも中学時代、教室の扉を開けるだけで強い緊張を覚えるほど、追い詰められていたといいます。今も鮮明に残っているという当時の記憶。それでも今の幸せがあるのは、心の支えになった母の存在が大きかったそうです。今だからこそ話せる思いを明かしていただきました。

 ◇ ◇ ◇

「何があっても味方だよ」 いじめに悩む小2男児との交流

 最近、学校に行きづらいと感じている子どもたちの話を聞く機会が、増えています。実際、私はラジオがきっかけで、ここ1年ほど、小学2年生の男の子と交流を続けています。

 彼は今、学校でつらい思いをしながらも、毎日を懸命に過ごしています。毎日メールのやりとりをしながら、私は「何があっても味方だよ」ということだけは、伝え続けてきました。

 そんなふうに、誰かに「味方だ」と言ってもらえる心強さを、私自身が強く感じたのが、中学生の頃の体験でした。あの頃の私は、教室の扉を開けるだけで手が震えるほど、追い詰められていたんです。

 結婚当初に受けていた激しいバッシングについて、「つらかったでしょう」と言われることがあります。でも、それもかすむほど、13歳のときに、ひどいいじめを受けていたんです。あの体験は、バッシングの100倍はつらかったです。

「綾菜ちゃんが盗んでいるのを見た」 友達の裏切りがいじめのきっかけに

 いじめが始まったのは、中学校に入学してすぐのことでした。ある日、クラスメイト全員のお財布から1000円札が盗まれる事件が起きたんです。でも、なぜか私だけは盗まれていなくて、それだけで「犯人は綾菜じゃない?」という空気が広がりました。

 決定的だったのは、帰りの会での出来事です。私と出身小学校が同じで、仲が良かったはずの子が手を挙げて、こう言いました。

「私、綾菜ちゃんがお金を盗んでいるのを見ました」

 命を懸けてもいい。私は絶対に盗んでいませんでした。必死に弁解しましたが、聞き入れてもらえず、少し前から漂っていた「綾菜は生意気だ」という雰囲気も重なって、その日から本格的ないじめが始まりました。

 朝のあいさつは無視され、教科書には心ない言葉が書き込まれる。そんな日々のなかで一番つらかったのは、お昼休みでした。ひとりでお弁当を食べるのが苦しくて、校内を転々とし、やがてトイレの個室で食べるようになりました。

 ところが、ある日そこも見つかってしまいます。扉をガチャガチャと揺らされ、息を潜めていると、静かになったのでホッとした次の瞬間――。

 バシャーッ。

 上から水が降ってきました。バケツで水をかけられたんです。制服もお弁当も、すべて水浸しでした。

 ほかにも、駅のホームで押されたり、休み時間にカッターを投げつけられ「次の授業中に、これで死んどき」と言われたりしたこともあります。そのときは大泣きしながら、「いっそ死んで後悔させてやろうか」と思うほど追い詰められていました。

 でも同時に、「どうしてここまでできるんだろう。この子も、何かつらいものを抱えているのかもしれない」と、ぼんやり考えていた自分がいたことも覚えています。