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エアコンが止まったらどうする? 夏の停電で「10分以内」にやるべき4つのこと 防災士が解説

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

停電時の正しい対処法とは(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
停電時の正しい対処法とは(写真はイメージ)【写真:PIXTA】

 夏場の災害で、とくに注意したいのが「停電」です。エアコンや扇風機が使えなくなると、室温はあっという間に上昇し、熱中症の危険が高まります。いざというときに慌てないためにも、停電直後の行動を知っておくことが大切です。今回は、防災士の資格を持つ和栗恵さんが、日中の暑い時間帯に停電が発生した際、最初の10分で優先して行いたいことや、停電が長引いた場合の対策を解説します。

 ◇ ◇ ◇

停電直後の10分で優先したい4つのこと

1. 日差しを遮り、室温の上昇を防ぐ

 外気温が室温より高い場合は窓を閉め、室内の冷気を逃がさないようにしましょう。あわせてカーテンやブラインドを閉めることで、日差しによる室温の上昇を抑えられます。

 西日が当たる窓などは、ダンボールやよしずを窓の外側に設置するとさらに効果的です。一方で、日陰側で風通しの良い窓がある場合は開けて風を通し、熱がこもらないよう工夫しましょう。

2. 停電情報を確認し、スマートフォンの電池を節約する

 スマートフォンやラジオで、停電しているエリアや復旧までの見込み時間を確認します。その際、スマートフォンは省電力モードに切り替え、使用していないアプリは終了させておきましょう。動画視聴やゲームなど、電池の消耗が大きい使い方はできるだけ控え、必要な情報収集や連絡に備えてバッテリーを温存することが大切です。

 また、家電製品のプラグはコンセントから抜いておくと安心です。停電が長時間続くことが予想される場合は、復旧時の通電火災を防ぐため、ブレーカーを落としましょう。

3. 飲み水と生活用水を確保する

 熱中症にならないためには、こまめな水分補給が大切です。マンションなど電気ポンプで給水している住宅では、停電によって断水する可能性があります。水道が使えるうちに、飲み水を確保しておきましょう。

 余裕があれば、濡れタオル用の水もくんでおくと便利です。濡れたタオルで体を拭くと、気化熱によって体温を下げる効果が期待できます。水に濡らすと冷たくなる冷感タオルがあれば、活用すると良いでしょう。

4. 高齢者や乳幼児などを涼しい場所へ移動させる

 高齢者や乳幼児、妊産婦、持病のある人など熱中症のリスクが高い人がいる場合は、家の中でも比較的涼しい場所へ移動してもらいましょう。

 北側の部屋や風通しの良い廊下など、普段から比較的涼しく過ごせる場所を把握しておくと、いざというときに慌てず対応できます。

停電が長引く場合は無理をせず避難も検討

 室温が28度以上、湿度が65%以上になると、熱中症の危険性が高まるとされています。室内で過ごすことが危険だと感じたら、無理をせず涼しい場所へ避難することも大切です。

 近くに電気が復旧しているエリアがあれば、図書館や役所、ショッピングモールなど冷房が効いた施設を利用しましょう。親族や友人宅へ避難することも選択肢のひとつです。

 車は一時的な避難場所として利用できますが、長時間の利用は避けましょう。また、車庫やガレージなど排気がこもる場所では、一酸化炭素中毒になるおそれがあります。こうした場所でエアコンを使用するために、エンジンをかけたままにするのは避けてください。

 また、停電中は冷凍庫の保冷剤や氷を取り出し、タオルで包んで首や脇の下、足の付け根など太い血管が通る部分を冷やすと効率よく体温を下げられます。一方で、冷蔵庫や冷凍庫は開け閉めを最小限にし、冷気を逃がさないよう心がけましょう。

 夜になっても停電が続く場合は、まず外気温を確認します。室温より外気温のほうが低ければ窓を開け、風を通して室内に熱がこもらないようにしましょう。保冷剤を使う場合は必ずタオルで包み、肌に直接当てないよう注意してください。

 停電時は暗闇や防犯設備の停止を狙った窃盗などが発生することもあります。換気のために窓を開ける際は、補助錠や窓用ストッパーを活用し、防犯対策も忘れないようにしましょう。

 落雷や設備トラブルによる停電は比較的短時間で復旧するケースもありますが、台風や地震では広い範囲で長時間停電が続くこともあります。停電が起きたら、まずは室温の上昇を防ぎ、水や情報を確保することが大切です。状況に応じて早めに避難も検討し、熱中症から身を守りましょう。

(和栗 恵)