Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

生野菜と温野菜 暑さでバテぎみのときに食べるならどっち? 栄養士に聞いた

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

毎日の食卓に取り入れたい野菜(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
毎日の食卓に取り入れたい野菜(写真はイメージ)【写真:PIXTA】

 猛暑が続き、食欲が落ちているときは、少しでも食べやすいものを選びたくなるものです。野菜も、生で食べるのと加熱して食べるのでは、それぞれメリットがあります。暑さでバテぎみのときは、どちらを選ぶと良いのでしょうか。栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。

 ◇ ◇ ◇

生野菜と温野菜 それぞれのメリットは?

 野菜には、ビタミンやミネラル、食物繊維などが含まれています。体の調子を整えるうえで大切な食品ですが、生で食べるのと、蒸したりゆでたりして火を通して食べるのとでは、食べやすさやとりやすい栄養素が異なります。

 生野菜のメリットは、ビタミンCや一部のビタミンB群など、加熱や水にさらすことで失われやすい栄養素を比較的効率よく摂取できることです。また、野菜に含まれる水分をそのままとることができます。一方で、かさがあるため、一度に多くの量を食べるのはやや難しいでしょう。

 温野菜は、加熱することでやわらかくなり、かさも減るため、生野菜よりも一度に多くの量をとりやすいのがメリットです。また、生野菜よりも噛みやすく、食べやすいのも特徴です。ただし、ビタミンCや一部のビタミンB群など、熱や水に弱い栄養素は失われやすくなります。

さっぱり食べられる生野菜、胃腸にやさしい温野菜

 野菜によって含まれる栄養素が異なるため、一概にどちらが良いかはいえませんが、夏バテぎみや食欲がないなど、そのときの体調に合わせて選ぶことが大切です。

・体がほてるとき
 体がほてり冷たくさっぱりしたものを食べたい場合は、キュウリやトマト、レタスなどの生野菜が向いています。水分の補給がしやすく、口当たりも良いため、暑さで食欲が落ちているときも取り入れやすいでしょう。サラダに限らず、生のまますりおろしたり、スムージーにしたりすると、より食べやすくなります。

・胃腸の調子がすぐれないとき
 冷たいもののとりすぎなどで胃腸の調子が優れない場合は、やわらかい温野菜のほうが消化しやすく、食べやすいでしょう。加熱による栄養素の損失を少なくするには、電子レンジを利用するのがおすすめです。また、スープにすると水に溶け出した栄養成分も汁ごととることができます。

栄養バランスの良い食事で夏を乗り切る

 現在、店頭には、トマトやキュウリ、レタス、セロリ、ピーマン、パプリカ、ナス、オクラなど、さまざまな夏野菜が並んでいます。成人の場合、1日あたり350グラム以上の野菜を食べることが目標とされています。

 目安として、生野菜では広げた両手に山盛りいっぱいの量になります。温野菜は加熱することでかさが減るため、片手1杯分ほどでも同じ量をとることができます。それぞれのメリットや特徴をいかしながら、上手に取り入れましょう。

 そして、忘れてはいけないのは、野菜だけを食べていれば良いわけではないということです。夏バテ予防のためには、栄養バランスの整った毎日の食事が大切です。

 ごはんや麺類などの主食からエネルギー源となる糖質を、肉や魚、大豆製品などの主菜から体づくりに欠かせないたんぱく質や脂質をしっかりととりましょう。そのうえで、野菜などの副菜からビタミンやミネラル、食物繊維などをとることを心がけてください。

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾