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肺やのど…呼吸器の潤いを助ける「薬膳の知恵」 キンカンのハチミツ漬けで気分もすっきり

公開日:  /  更新日:

著者:村上 華子

キンカンを使った紅茶【写真:村上華子】
キンカンを使った紅茶【写真:村上華子】

 キンカンといえば、のど飴のイメージがあるように、古くからのどの痛みや咳などの症状に生薬として用いられてきた果物だそうです。身近な「おうち薬膳」のワークショップが人気のヨガインストラクターで薬膳フードデザイナーの村上華子さんが、「薬膳の知恵」からこの時期にほっと一息つきたい時に向く、キンカンを使った飲み物を紹介します。

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小粒ながらビタミンC豊富 皮ごと食べられる果物を使って

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、多くの方が不安を抱え、不自由な生活をしていらっしゃることかと思います。小学生の子どもがいる我が家も一斉休校の要請に従って、思いがけず、長い長い春休みを経験しています。お休みとはいえど、外出できる範囲にも制限があり、なかなか自由がきかない生活。そんな状態で親子が家の中でじっと向き合うと、当然、お互いイライラ……しますよね(笑)。

 そんな時は、キンカンの風味がさわやかな紅茶を飲んで、ほっと一息つくのはいかがでしょうか? 今回紹介するのは、はちみつ漬けにしたキンカンに、紅茶を注ぐというものです。

 キンカンは、柑橘系の中で唯一皮ごと食べられる優秀な果物。小粒ながら皮にはビタミンCをはじめ、βカロテン、食物繊維、血行を促進する成分などが豊富に含まれています。スーパーなどで並んでいると小さくて地味な存在ですが、実は栄養満点な食材です。

 もう1つ、薬膳の視点からキンカンについて紹介すると、柑橘系のさわやかな香りは滞った気(生命エネルギー)を全身に巡らせる働きがあり、気分をすっきりとリフレッシュさせてくれます。

 またのどがカサカサして咳が出る、という時にもキンカンは有効です。肺やのどを潤す食材「ハチミツ」と合わせることで相乗効果も期待できます。肺やのど、鼻といった呼吸器の粘膜が乾燥するとウイルスを防御する力が低下してしまうので、花粉飛散と乾燥が重なる今の時期は、特におすすめです。