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仕事・人生

「気持ち悪い」と言われて傷ついた幼少期 アトピーの女性が「自分の肌を責めなくなるまで」

公開日:  /  更新日:

著者:古川 諭香

愛知県を中心にラジオパーソナリティやイベントのMCとして活躍する但木美孔さん【写真提供:但木美孔(@tadakimiku)さん】
愛知県を中心にラジオパーソナリティやイベントのMCとして活躍する但木美孔さん【写真提供:但木美孔(@tadakimiku)さん】

 皮膚疾患は見た目でわかるため、当事者は周囲の心ない視線や言葉に傷つくこともあります。愛知県を中心にラジオパーソナリティやイベントのMCとして活躍する但木美孔(ただきみく)(@tadakimiku)さんは、幼少期からアトピーであることへの葛藤を抱えてきました。但木さんはどんな苦しみを感じ、また周囲のどんな優しさに救われてきたのでしょうか。話を伺いました。

 ◇ ◇ ◇

「かいたらあかんよ」 治療薬を塗ってくれた祖父

 物心ついた頃から、但木さんはアトピーに悩まされてきました。幼稚園の頃には、じゅくじゅくした患部にガーゼを貼ったり、包帯を巻いたりするのが日常だったといいます。

 そんな但木さんの肌を一番気にかけてくれたのは、祖父でした。いつも「かいたらあかんよ」と優しく言いながら背中をトントンし、「良くなるように」との思いを込めて治療薬を塗ってくれました。

幼少期に撮影した、おじい様とのツーショット【写真提供:但木美孔(@tadakimiku)さん】
幼少期に撮影した、おじい様とのツーショット【写真提供:但木美孔(@tadakimiku)さん】

「すごく愛情を感じましたし、『こんな自分でも嫌われないんだ』と安心できました」

 その一方で、周囲の心ない視線や同級生からの「気持ち悪い」という言葉に傷ついたことはあります。

「当時は子どもだったので、けがじゃないけれど肌が荒れている状態を同級生にもうまく伝えられなくて……。『隠したほうがいいのかな』とか『自分の肌は気持ち悪いんだろうな』と思うようになりました」

アトピーをフラットに受け入れてくれた友人

 次第に、周囲から向けられる視線や表情に敏感になっていった但木さん。気づけば、自信なく、猫背で歩くようになっていました。

 肌が見える服装には抵抗感がありましたが、中学生や高校生の頃は「仕方ないもの」と割り切り、なんとか耐えながら制服を着ていたといいます。

「膝や肘の裏、首の後ろはとくに症状がひどかったです。ずっと自分の容姿や肌に対して自信が持てませんでした」

 そんな苦しみを和らげてくれたのは、高校時代に出会った“いい意味で無関心”な友人でした。友人は、彼女のアトピーを過剰に心配したり詮索したりせず、ごく自然に受け入れてくれたのです。

「暑い日に、『ごめん、めちゃくちゃ肌汚いけど暑いから服を脱ぐわ』と言っても、『そんなの全然気にならんよ』って返してくれて。お願いすれば必要な助けはしてくれるけど、普段はフラットに接してくれる。その絶妙な距離感がうれしかったです」