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「送料無料」の落とし穴…日本では当たり前 フランスで違いに驚いた宅配事情とは

公開日:  /  更新日:

著者:Moyo

「25ユーロ以上で送料無料」につられたものの…

荷物が受け取りできるお店にはこのようなサインが貼ってある【写真:Moyo】
荷物が受け取りできるお店にはこのようなサインが貼ってある【写真:Moyo】

 フランスでは、オンラインショッピングで送料が別に加算されることがよくあります。

 日本でネットショッピングをしていると「5000円以上で送料無料」など、一定額以上購入すれば、自宅など指定した場所までの送料が無料になるサービスを目にすることがあります。

 一方、フランスでは「自宅に届けてもらう」こと自体に、数ユーロが上乗せされるケースがあります。たとえば、「25ユーロ以上の購入で送料無料」という表示を見つけたとします。

「せっかくなら送料無料にしよう」

 そう思って、ショッピングバッグにいろいろと詰め込みます。そして、いざ受け取り方法を選ぶ段階になって表示されたのが、

「自宅配送:+5.90ユーロ」

 最初の頃は、「え、送料無料じゃなかったの?」と落胆しました。この場合、無料になるのは、先ほど紹介したポイント・リレーなど、指定された受け取り拠点までの配送。自宅まで届けてもらいたければ、別途料金が必要になるのです。

 つまり「送料が無料」というより、「特定の受け取り方法なら配送費が無料」ということ。

 もちろん、一定額以上購入すれば自宅までの送料が無料になるショップや、そうしたキャンペーンが行われていることもあります。ただ、私がこれまで利用してきたなかでは、「送料無料」と書かれていても、受け取り方法によって料金が変わるケースを何度も経験しました。

「自宅に届く」は当たり前ではなかった

 フランスに来たばかりの頃は、「送料ってこんなにするんだ」「自宅に届くって普通のことじゃないんだ」と驚きました。

 ただ、ポイント・リレーを使うことにもメリットがあります。

 以前、知人から「受け取り拠点なら、お店の人がまず荷物を確認してくれるので、何か問題があったときに受取拒否などの初期対応をしてくれることもあるよ」と聞いたことがありました。

 前回紹介しましたが、フランスでは配達時間の指定幅が広いうえ、配達員からの電話を一度取りはぐっただけで、不在扱いになってしまうこともあります。そうしたことを考えると、自宅で一日中荷物を待つ必要がなく、自分の都合の良いタイミングで受け取りに行けるポイント・リレーは、むしろ便利な選択肢です。広く利用されているのも納得できます。

 フランスでオンラインショッピングをするようになって気づいたのは、「商品を買うこと」と「自宅まで届けてもらうこと」は、必ずしもセットではないということです。

 どこで受け取るのか。そのために、いくら払うのか。利用する側が受け取り方法を選び、必要なサービスにはその分の料金を支払う。最初こそ戸惑いましたが、仕組みがわかってくると、ある意味とても合理的です。

 それと同時に、日本にいた頃、「送料無料」と表示された商品をなにげなく注文し、自宅まで届けてもらっていたことが、実はかなりありがたいサービスだったのだと気づきました。

(Moyo)

Moyo(モヨ)

新卒採用で日本の出版社に入社するも、心身ともに疲弊し20代後半にノープランで退職。それまでの海外経験は数度の旅行程度だったが、イギリスへ語学留学ののち移住した。そのまま、あれよあれよと7年の月日が経ち、現在はフランスに在住。ライター、エディター、翻訳家、コンサルタントとして活動している。最近ようやくチーズのおいしさに少し目覚める。