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「何十億円、何百億円を投資」 深刻な医師不足解消へAI活用を構想 「にしたんARTクリニック」が描く医療の未来
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最終面接で「学歴はほぼ見ない」 西村氏が重視するもの
とはいえ、医療のみならず多くの事業を展開するエクスコムグローバルは、さらなる「人の力」を求めています。新卒、中途採用にも積極的。最終試験では西村氏自身が面接官を務めていますが、「学歴はほぼ見ない」とのことです。
「現実に高卒で大活躍している社員もたくさんいます。僕が見ているのは人柄、人の良さ、それだけです」
面接では一般的な質問をするのではなく、西村氏自身の仕事に対する価値観、歩み、ビジョンなどを語った際の「反応」を重視するスタイルをとっています。
「感動系の映画を見せた時に大泣きする人もいれば、涙一つ流さない人もいる。これは感受性の違いですよね。同じように、不妊治療への取り組みを僕が話したときの反応、体の動きで感受性がわかります。優しくて親切で温かい人なのか、そうではない人なのかも見極められます。僕は『気の流れ』が良い人と働きたい。それが幸せの源泉になりますから」
この価値観の原点には、大学時代に経験した葬儀社でのアルバイト経験がありました。多くの人の「死」と接するなかで「人間は簡単に死んでしまう」という現実を痛感したからこそ、「自分の生き方を通じて、できるだけ多くの人をハッピーにしたい」という強い覚悟が培われたといいます。
事業そのものが「社会の課題を解決していくこと」

西村氏は生活保護を受ける貧しい家庭で育ち、中学時代から新聞配達のアルバイトを経験。25歳で起業し、今や個人資産300億円の富豪としても知られています。
そして、各方面に寄付をし、にしたんこども基金では、病気や障害を持つ子どもたち、その家族への支援などを行っています。ただ、その経営哲学・社会貢献論は極めてシンプルであり、本質的です。
「事業をやるということ自体が、収益を上げて納税という形で世の中に還元されます。事業というのは、もうけることではなく、『社会の課題を解決していくこと』だと思うんです。僕らが全国津々浦々に高度な不妊治療の拠点を展開し、夜遅くまで土日も休まず診療を行う。それ自体が社会のためになります」
さらに、事業を通じて人づくりを行い、素晴らしい人材を育成すること自体も大きな社会貢献だと語ります。
「事業の過程で良い人間を教育して育てていけば、その人たちが患者さまと接することで幸せを届けられます。『ここで働く人は、何でこんな良い人ばかりなんだろう』と感動していただける。これも立派な社会貢献ですよね」
自身と妻が40代になって経験したアメリカでの不妊治療をきっかけに、日本で同事業へ参入した西村氏。信念の「人を幸せにする」で、この先も前進する覚悟です。
1970年5月20日、愛知・名古屋市生まれ。名古屋市立大経済学部卒業後の93年4月、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に入社。95年に現在の会社を設立。2012年に海外用モバイルWi-Fiルーターレンタルサービス・イモトのWiFiの提供を開始。19年、美容医療のにしたんクリニックを立ち上げ、PCR検査事業で急成長。22年からは、不妊治療専門のにしたんARTクリニックを展開し、医療のアップデートに挑戦中。
(柳田 通斉)