Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

仕事・人生

「ファンデーションで隠そうと…」 顔に現れた白斑にショックだった男性 それでも“隠さない生き方”を選んだ理由

公開日:  /  更新日:

著者:古川 諭香

配偶者やお子さんと笑顔が絶えない日々を過ごすクニハルさん【写真提供:クニハルさん(vitiligo.9286)】
配偶者やお子さんと笑顔が絶えない日々を過ごすクニハルさん【写真提供:クニハルさん(vitiligo.9286)】

 皮膚の一部の色が抜け、大小さまざまな白い斑点ができる「白斑」。見た目で分かる疾患であるからこそ、当事者は精神的な苦しみを抱えることも多いものです。しかし、クニハルさん(vitiligo.9286)は白斑を「自分にしかない武器」と捉え、SNSなどでオープンに発信しています。そのマインドに至った経緯や、白斑が現れ始めた当時のことを詳しくうかがいました。

 ◇ ◇ ◇

最初に白斑が現れたのは「膝の怪我」のあと

 白斑は、現れ方や症状の経過が人によってさまざまです。クニハルさんの場合は5~6歳頃、転んで膝に傷ができたことがきっかけでした。かさぶたが剥がれたあと、その部分の皮膚が白くなり、白斑へと変化していったそうです。

 徐々に範囲が広がることもある白斑。クニハルさんの場合は中学生頃になると、肘や膝の一部にも白斑が見られるようになりました。部活動や体育の授業では肘や膝にできた白斑が周囲に見えてしまい、やや抵抗感を抱くようにもなりました。

友人たちのツッコミや母の愛に救われた学生時代

20代の頃のクニハルさん【写真提供:クニハルさん(vitiligo.9286)】
20代の頃のクニハルさん【写真提供:クニハルさん(vitiligo.9286)】

 しかし、クニハルさんは白斑があることを深く悩みすぎることはありませんでした。なぜなら、友人たちは白斑を過度に気遣わず、自然体で接してくれたからです。

 白斑によって乳首の色が左右で異なるようになった時には、「オセロやん!」とツッコんでくれ、胸に白斑が広がったときには、「ツキノワグマみたいな模様」と笑いに変えてくれた友人たち。そのいじりからは、気心知れた友人だからこそ分かる愛も感じ取れました。

「腫れ物に触るように何も言われないより、ツッコんでもらったほうが僕の場合は心が楽になりました」

 また、クニハルさんのお母さんは皮膚科に連れて行ったり、効果が期待できると言われている漢方を飲ませたりするなど、治療への努力は行うものの、「白斑を隠しなさい」とは一度も言いませんでした。

 そうした温かな土台があったからこそ、クニハルさんは白斑を隠さずオープンにし、「知ってもらう生き方」を選ぶようになったのです。

「職場でも白斑を隠していません。『それは何?』と聞かれたときは、わかりやすく説明しています。僕は自分の白斑を、人に覚えてもらいやすい強みだと思っています」