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「1日1個で医者いらず」のリンゴ 生と加熱、栄養価が高いのはどっち? 管理栄養士に聞いた

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:藤田 えみこ

身近な果物のひとつ、リンゴ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
身近な果物のひとつ、リンゴ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 秋においしくなるリンゴ。身近な果物ですが、「1日1個で医者いらず」といわれるほど、栄養は豊富です。生で食べるのと、加熱して食べるのとでは、栄養価に違いはあるのでしょうか。管理栄養士の藤田えみこさんに伺いました。

 ◇ ◇ ◇

さまざまな栄養成分が含まれるリンゴ

 リンゴは、古くから人類に親しまれてきた果物のひとつ。約4000年前には栽培されていたと考えられているほど、長い歴史を持っています。日本で本格的な栽培が始まったのは明治初期。米国から苗木がもたらされたのが始まりといわれています。

「1日1個で医者いらず」といわれるなど、昔からリンゴは健康によい果物として注目されてきました。現代の栄養学の観点から見ても、さまざまな栄養成分が含まれています。

 まず、食物繊維です。リンゴにはペクチンなどの水溶性食物繊維も含まれ、食後血糖値の急激な上昇や血中コレステロール値の上昇をゆるやかにする働きが期待されています。

 このほか、体内の水分バランスを調節し、むくみの軽減や血圧のコントロールをサポートするカリウム。抗酸化作用があり、免疫機能の維持や美肌効果で知られるビタミンCも含まれています。

 さらに、特徴的なのがポリフェノールです。抗酸化作用が期待されるポリフェノールもあり、皮の近くにも多く含まれるといわれています。

生でも加熱でもそれぞれにメリットがある

 生と加熱のどちらか一方が栄養面で必ず優れているというより、それぞれに利点があります。

 たとえば、ビタミンCは熱に弱いため、生で食べるほうが損失を抑えられるでしょう。一方、食物繊維は加熱による損失が少なく、焼くなどして水分が減ると、同じ100グラムで比較した場合、生よりも含有量が多くなることがあります。

 生で食べれば熱に弱い栄養素を損ないにくく、加熱すれば果肉がやわらかくなり、食べやすくなります。加熱する場合は、電子レンジがおすすめです。短時間で加熱でき、水を使わないため、水溶性の栄養成分の流出を抑えられます。生のリンゴをすりおろすのも、食べやすくする方法のひとつです。

 栄養を無駄なくとるという点では、皮にも注目です。リンゴの皮には、果肉よりもポリフェノールが多く含まれています。また、食物繊維も皮付きで食べるほうが多くとることができます。皮ごと食べる場合は、流水でよく洗いましょう。

生でも加熱でも適量をおいしく

 リンゴの食べすぎには注意してください。腹痛や下痢などの消化器系トラブルを引き起こしたり、カロリー過多による体重増加につながったりすることがあります。農林水産省では、果物の1日当たりの摂取目標量を200グラムとしています。リンゴだけでなく、ほかの果物も含めた量として参考にするとよいでしょう。

 これからリンゴがおいしくなる季節を迎え、さまざまな品種が店頭に並びます。生でも加熱でも、適量を好みにあわせて取り入れてみてください。

(Hint-Pot編集部)

藤田 えみこ(ふじた・えみこ)

管理栄養士。女子栄養大学卒業後、教育や医療・介護の現場の献立開発に携わる。結婚後、地元山口県へUターン移住。出産・育児を経て、栄養と献立を伝える現場へ転職。コロナ禍をきっかけにオンラインにて料理講師としての活動をスタート。痩せにくい世代へのダイエットメニュー、災害時に役立つ防災食講座などが人気。健やかな体作りのために、栄養や調理など食の知恵を発信する。2児の母。
インスタグラム:jitan.eiyo