食
朝と夜、牛乳を飲むならどっち? 栄養士が教える、目的に合わせた「ベストなタイミング」とは
公開日: / 更新日:
教えてくれた人:和漢 歩実

秋から冬にかけては、牛乳のコクが増し、濃厚な味わいを楽しめる季節といわれています。牛乳は、カルシウムやたんぱく質などを手軽にとれる身近な食品ですが、飲むなら朝と夜、どちらが良いのでしょうか。牛乳の栄養や上手な飲み方について、栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。
◇ ◇ ◇
たんぱく質やカルシウムなど、栄養豊富な牛乳
牛乳は、成分を調整していない100%の生乳を加熱殺菌したものです。ビタミンC、食物繊維、鉄以外のさまざまな栄養素を含んでいます。
牛乳のたんぱく質は、筋肉や臓器、皮膚、髪など、体を作るうえで欠かせない栄養素です。また、体内で作ることができない必須アミノ酸のバランスが良いことで知られています。
骨や歯の材料になる重要な栄養素のひとつ、カルシウムも含みます。牛乳のカルシウムは、ほかの食品と比べて体内に吸収されやすいのが特徴です。このほかビタミン類は、皮膚や粘膜の健康維持に関わるビタミンA、エネルギー代謝を助けるビタミンB2、赤血球の形成を助けるビタミンB12などが挙げられます。
日々の生活に牛乳を取り入れることで、不足しがちな栄養素を手軽に補うことができるでしょう。
朝と夜、それぞれにメリットがある
牛乳は、朝でも夜でも、基本的に好きなタイミングで飲んでかまいません。ただし、目的によって飲むタイミングを意識すると、牛乳の栄養をより効率良く生かすことができます。
朝に牛乳を飲むメリットのひとつは、朝食で不足しがちな栄養素を手軽に補えることです。忙しい朝でも取り入れやすく、たんぱく質やカルシウムなどを補給できます。
睡眠の質を意識する人にも、朝がおすすめです。牛乳のたんぱく質には、必須アミノ酸のひとつ、トリプトファンが含まれています。トリプトファンは体内で、神経伝達物質セロトニンの材料に。セロトニンは夜になると、睡眠を促すホルモン・メラトニンの生成に使われます。
夜に牛乳を飲むことは、骨の健康を意識する人におすすめです。骨も新陳代謝が行われ、古い骨を壊す「骨吸収」と、新しい骨を作る「骨形成」を繰り返しています。
睡眠中には成長ホルモンが分泌され、骨の形成にも関わっています。夜に牛乳を飲むことで、骨の材料になるカルシウムやたんぱく質を補うことができるでしょう。
筋肉づくりを意識するなら、運動後30分以内がおすすめのタイミングです。筋肉の修復や合成のためにたんぱく質が必要になるため、必須アミノ酸がバランス良く含まれている牛乳は、運動後の栄養補給に適しています。汗と一緒に、失われたミネラルの補給もできるでしょう。
飲みすぎには注意を
ただし、飲みすぎには注意しましょう。たくさん飲めば良いというものではありません。食事全体のバランスを考えて取り入れることが大切です。1回に飲む量は、コップ1杯(200ミリリットル)程度を目安にすると良いでしょう。
また、牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしたり、下痢をしたりする人もいるかもしれません。これは、牛乳に含まれる乳糖を分解できず、十分に消化できないことが原因の場合もあります。無理に飲まない・温める・少量ずつ試すなど、自分の体調に合わせてください。
目的や生活スタイルに合ったタイミングで、適量を上手に取り入れましょう。
(Hint-Pot編集部)