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新型コロナでお金の使い方に大きな変化 在宅時間増加で増えた出費とは? 自営業を中心に深刻な収入減も
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新型コロナウイルス感染拡大の影響で、人々の生活行動は大きく変わった。在宅勤務、外出自粛、全国一斉休校などによって、一般家庭の家計・お金の使い方にも影響が出ているようだ。カンタン家計簿アプリ「おカネレコ」を提供するスマートアイデア株式会社は、サービスユーザーのお金の使い方に関する意識変化・実態を把握するため、2422人に「家計に関する意識調査」を実施した。
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出費増のトップは「食費」 学校の休校や在宅勤務などで昼食代が大きく影響
調査は、全国10代~70代の「おカネレコ」「おカネレコプラス」ユーザーを対象に3月19日から27日まで実施。「新型コロナウイルス感染拡大に不安を感じますか」との問いに、全体の74%が「感じる」と回答。特に、70代以上では85%が「不安を感じる」と答えている。慢性疾患を抱える高齢者が重症化するリスクが高いと言われることで、高年齢層の危機感が高くなったと見られる。
新型コロナウイルスの影響で増えた出費についての質問では「食品」「日用品」「医薬品」がトップ3に。年代別、子育て世帯ともに「食品」の回答率が高く、学校の休校によって昼食代分が食費に大きく影響していることが分かった。
一方で、減った出費については「交際費」「交通費・旅費」が約8割を占めた。調査期間は春休みでお花見行楽シーズンだったが、外出自粛やイベント等の中止が相次いだため出費が減ったようだ。「その他」の自由回答には外食費やレジャー代、趣味・習い事代などの回答が多かったという。
次に、新型コロナウイルスの影響で収入が減った人について調査。全体では17.4%、特に自営業は54.3%が「減った」と答えている。会社員・役員も12.1%が「減った」と回答し、平均では9万9246円の減少というから深刻だ。新型コロナウイルス感染拡大及び緊急事態宣言に伴い、今後さらにさまざまな職業において収入への影響が出ることが懸念される。
また、「収入が減った」と回答した人に「お金の使い方を見直すきっかけになっていますか」と質問。52%がお金の使い方を「見直そう思う」「どちらかといえば見直そうと思う」と答えている。
調査結果を受け、消費経済ジャーナリストの松崎のり子さんは以下のようにコメントを寄せている。
「家計のバランスが大きく変わろうとしています。本調査結果にあった『食費』や『日用品』の他、在宅率が上がることにより、今後水道光熱費もじわじわ上がるでしょう。宅配・デリバリーに使うお金も増加すると思われます。逆に、交際費やレジャー費は減っているため、費目ごとの見直しというよりも家計全体をどう配分し直すかという視点が大事になってきます。新しく『ストック用』『宅配用』『テレワーク経費』などの項目を作って管理するのも方法です。早めに“非常時に強い家計”への準備を固めることを強くおすすめします」
新型コロナウイルス感染拡大の影響で激変した生活習慣。家計のバランスをもう一度見直すことが必要なようだ。
(Hint-Pot編集部)