仕事・人生
「火であぶられながら金属バットで叩かれているよう」 指のけがから始まった激痛 11軒の病院を受診した女性が明かす、診断までの苦悩
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ほんのささいな怪我が、その後の人生を大きく変えてしまうことがあります。蒼井心音さんは中学生の頃、ピアノのレッスン中に指を痛めたことをきっかけに、激しい痛みに襲われるようになりました。しかし、病院で検査を受けても異常は見つからず、病名が判明するまでに約2年もの歳月がかかったといいます。蒼井さんを苦しめたのは、「複合性局所疼痛症候群(CRPS)」という病気でした。診断に至るまでの苦悩や、病気によって諦めざるを得なかった夢について、詳しくお話を伺いました。
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ピアノのレッスン中に指を引っ張られて「CRPS」が発症
幼い頃から音楽に親しみ、将来はバイオリンの先生になることを夢見ていた蒼井さん。音楽大学への進学を目指し、5歳の頃にバイオリン、小学校の頃にはピアノを習うようになりました。指の線が細かったため、レッスンでは指に重りをつけて練習するよう、ピアノの講師から指導されていたそうです。
異変が起きたのは、中学生の頃。蒼井さんは手が小さく、ある楽曲のレッスン中に指が届かない鍵盤がありました。すると、ピアノ講師は「指を広げて」と蒼井さんの指を引っ張り、捻挫のような症状が出てしまったといいます。
湿布を貼って様子を見ましたが、症状は改善しません。そこで地元の整形外科を受診したものの、検査では異常が見つからず、湿布を処方されただけでした。
ところが、その後も痛みは悪化。やがて、手に触れられたり、服が擦れたりするだけでも激痛が走るようになりました。

「11軒もの病院を受診しましたが、最終的には『メンタル的な問題』と言われ、精神科の受診を勧められました」
痛みは次第に、指から腕、腕から背中へと広がっていきました。そんなとき、近所にペインクリニックが開院。すがるような思いで受診をすると、ステロイドによる治療を受けることになりました。しかし、強い痛みは治まりません。
そんな蒼井さんの様子を見た医師は、「ただごとではない」と判断し、大学病院を紹介。麻酔科で診察を受けた結果、CRPSと診断されました。
「整形外科ではなく、一見、専門外のように思える麻酔科で病名がわかったことに驚きました」
CRPSは、怪我や手術などをきっかけに、通常の経過では説明しきれない強い痛みが続く病態です。痛みだけでなく、腫れや皮膚の色・温度の変化など、さまざまな症状が現れることもあります。
蒼井さんが病名を知るまでには、最初に指を痛めてから約2年もの歳月がかかりました。
