話題
「死なないように頑張ってたんだな、私」 うつ病に苦しんだ女性が描き続けた三角形 数年後のスケッチブックに「美しい」「命の瞬きを見せてくださってありがとう」
公開日: / 更新日:
過去の自分に「頑張っていたんだな」 今、伝えたいこと

苦しい日々のなかで、ひたすら描き続けた三角形。時を経て、改めてその模様を目にしたいいじまさんは、当時の自分の心が映し出されているように感じたそうです。
「心のモヤモヤがそのまま表れているな、と感じます。模様を見ると、そのときどんな状況で、どんな思いを抱えていたか鮮明に蘇ってくるので。『頑張っていたんだな』と、子を見る親のような気持ちになります」
いいじまさんは現在も療養を続けており、気持ちに波があるといいます。それでも、以前とは変わったことがあります。それは、自分の気持ちを正直に話せるようになったことです。
「自分のなかで、完璧主義を辞められたことが大きかったです。弱音を吐くべきでない、休まず活動するべき、など、しがらみとなっていた固定概念から逃げてからは、病状が回復していきました」
かつては、休むことや弱音を吐くことに抵抗があったといういいじまさん。そうした考え方から離れ、自分自身を追い詰めないようにすることが、回復につながっていると感じています。
同じように心の不調を抱え、苦しい時間を過ごしている人たちへ、伝えたいことを尋ねると、こんな言葉が返ってきました。
「現実逃避こそ寛解に向けた最短距離かもしれないよ、と伝えたいです。真面目な方ほど、休むことに罪悪感を覚えてしまいますが、心の不調と向き合うには、休息が欠かせません」
もちろん、心の不調からの回復の過程は人それぞれです。いいじまさんも、自身の経験を振り返りながら、無理をせず休むことの大切さを語ります。
「偉そうなことは言えませんが、一緒にちょっと休憩しない? と声をかけたいですね」
スケッチブックに残された無数の三角形は、いいじまさんが苦しい日々を懸命に生き抜こうとしていた証しでもあります。現在は、Yahoo!オークションでの出品のほか、Kindle電子書籍「線が作る、かたち。: 彩るための線、創造するための紙 。塗って、使って、自分だけの作品に。 (飯島文庫)」の出版も行っているそうです。
(Hint-Pot編集部)