国内ニュース
子どもも保護者も「怒りやすくなっている」 新型コロナで外出自粛 家にこもる生活で増大するストレス
公開日: / 更新日:
子どもに表れるストレス 「泣く」「怒る」「集中力欠如」がトップ3
新型コロナウイルス感染拡大によって外出自粛要請がなされる中、親子にとってどのようなことがストレスになっているのか。アクトインディ株式会社が企画運営する、国内最大級の子どもとお出かけ情報サイト「いこーよ」は、小学生以下の子どもを持つ全国の保護者307人を対象としたアンケート調査を実施。保護者、子どもともに「怒りやすくなっている」が上位になるなど、ストレスによる影響が表れているようだ。
◇ ◇ ◇
本来であれば新年度がスタートし、保育園や幼稚園、小学校などに通っているはずの子どもたちだが、新型コロナウイルスの感染拡大により、家にこもらなければならない状況が続いている。調査は4月6~13日に実施され、ストレスを感じている保護者は92%に上った。現在は全都道府県が対象となった緊急事態宣言だが、7日時点で政府から先んじて発令された7都府県(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、大阪府、兵庫県、福岡県)の保護者に限ると94%だった。
ストレスを感じている具体的な理由として、「感染するかもしれない」が87%で約9割を占めトップ、次に「遊びや旅行に出かけられない(79%)」が続いている。また、「家族が家にいる時間が長くなること(休校含む)」は48%で約5割となり4番目となっている。
このようにウイルス感染に対する恐怖だけでなく、約半数が家族と過ごす時間が増えた日常生活にストレスを感じていることが分かる。その理由については「食料品購入など出費が増えたこと(70%)」がトップ。「子どもが長時間家にいること(61%)」「子どもがストレスを抱えていること(60%)」が続いた。
次に、ストレスが溜まることで表れる影響について調査。保護者は「食べ過ぎや食欲不振(48%)」が約5割で一番多く、「子どもに怒りやすくなっている(40%)」「マイナス思考になっている(33%)」「精神的に不安定になっている(33%)」と続いた。特にストレスが子どもに向いている状況が懸念される。子どもにとってのストレスは、「お出かけ施設に遊びに行けない(67%)」が約7割と一番多く、「運動不足になっている(61%)」「長時間家にいる(54%)」「やることがなく退屈(53%)」の順になっている。
ストレスによる子どもへの影響については「泣いたりぐずりやすくなっている(32%)」「怒りやすくなっている(27%)」「集中力ややる気がない(26%)」が上位になった。一方で「特になし」が26%。子どものストレスがそれほど表れていないという傾向が見られるが、子どもがうまくストレスを表現できていない、または大人が子どものストレスをうまくキャッチできていない可能性にも留意すべきだろう。
また、子どものストレス軽減のために購入や申し込んだものとしては「本、漫画、付録付き子ども用の雑誌(40%)」が最も多く、「子どもと作るためのお菓子や料理の材料など(34%)」、「学習用のドリル(30%)」と学びの要素が強いものが上位だった。
普段の生活ができなくなってしまった子どもたちにとっては「遊びに行けない」や「長時間家にいる」「やることがなくて退屈」などが大きなストレスになっているようだ。ストレスによる心身の影響は保護者にも子どもにも表れてきており、「怒りやすくなっている」割合は親子に共通して高い。
ストレスを感じているものの、影響は「特にない」と回答したのは保護者では約1割、子どもは約3割だが、まだまだ自分の気持ちをうまく伝えられなかったり、体調の変化に気付けていなかったりする可能性も考えられる。先が見えないからこそ、自分たちに合ったストレス解消法を早期に見つけていくことが重要なのかもしれない。
(Hint-Pot編集部)