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どうぶつ

元保護ねこが店長 ねこグッズあふれる茶道具店で“ペロペロ”接客が好評 「長生きして盛り上げて」

公開日:  /  更新日:

著者:猫ねこ部

茶道具店の看板猫「のんこ」【写真:猫ねこ部】
茶道具店の看板猫「のんこ」【写真:猫ねこ部】

 ねことの暮らしのアイデアにあふれる「猫ねこ部」がお届けするシリーズ「あなたの街の看板猫」。今回ご紹介するのは、茶道具店の看板猫「のんこ」店長です。約10年前に保護され、「お手」や「お客さんの手をペロペロ舐める」接客が話題となってたちまち人気者になりました。外出自粛が続き直接会いに行くことはできませんが、ぜひお店に行ったつもりでご覧ください。店主の奥様、佐藤さんにお話を伺いました。

 ◇ ◇ ◇

40余年の歴史ある茶道具店「青峰堂」 元保護ねこ「のんこ」は店長として約10年間“勤務”

茶道具店「青峰堂」の「のんこ」店長 お客さんにゴロンとかわいさアピール【写真:猫ねこ部】
茶道具店「青峰堂」の「のんこ」店長 お客さんにゴロンとかわいさアピール【写真:猫ねこ部】

 仙台市にある「青峰堂」は40余年の歴史を持つ茶道具店。熟練の方から初心者の方まで楽しんでいただけるようにと、常時100点以上の茶道具を取り揃えているといいます。そんな歴史ある茶道具店の看板猫として活躍するのが、のんこ店長。「気分や気候によって出勤日が変わります(会えたらラッキー♪)」と、佐藤さんは話します。

「のんこ」という名前は、楽家三代目の道入(どうにゅう)作の黒茶碗「のんこう」から付けられたといいます。何でもあの千利休さんが大事にしていた抹茶碗なのだとか。「毛の色と姿形が似ていたことから(名付けました)。茶道をやっている方はピンと来て笑ってくださいます」と佐藤さんは説明してくれました。仙台市の賣茶翁(ばいさおう)という和菓子屋さんにも「のんこう」というお菓子があるそう。「のんこう」では少し呼びづらいことから、ねこ店長はこの愛称で親しまれるようになりました。

 そんなのんこ店長との出会いは約10年前。敷地内をウロウロしていたところを保護しました。「店主(主人)は幼い頃からねこと暮らしていて慣れていたんですが、私は動物と触れ合ったことがなかったんです」と佐藤さん。隣に住む義理の両親がねこを飼っていたこともあり、当初は佐藤さんがお迎えをする予定ではなかったそうですが、のんこ店長はお店の居心地が良かったようで、そのまま一緒に暮らすことになりました。

「お迎え当初は脱走癖があり、何度も連れ戻しました。当時は皮膚が弱っていたので薬を塗って、それを舐めないように服を着せていました。なので、今でも嫌がらずに服を着てくれます」

 のんこ店長は当初から人に馴れており、“スリゴロ”さんだったとか。来店したお客さんに対して「お手」や「手をペロペロ舐める」接客でたちまち人気者となりました。「かわいい~」「癒される~!」「お利口~」「昔自分が飼っていたねこを思い出す」など、たくさんのお客さんから声をかけてもらい、今では青峰堂に欠かせない存在に。狙ったお客様の前では、ゴロンとなってかわいさをアピールする商売上手なのだそう。

 また、店内に陳列されている茶道具には絶対いたずらをしないお利口さんでもあるそうです。佐藤さん自身も「ごはんちょうだい」などと媚びを売ってくるのんこのかわいらしさにすっかりノックアウトされ、今では洋服も着物もねこ柄に。すっかり魅力にはまってしまったそうです。