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メーガン妃が“敗訴” 父をめぐる裁判は英大衆紙に軍配 裁判官「不適切で、許しがたいほど曖昧」

公開日:  /  更新日:

著者:森 昌利

ヘンリー王子とメーガン妃【写真:Getty Images】
ヘンリー王子とメーガン妃【写真:Getty Images】

妃側は“反発” 「不誠実さを問題にしなかったことに驚き」

 英王室を離脱したメーガン妃が、英大衆紙「メール・オン・サンデー」(デイリー・メール日曜版)を起訴した第1審の判決が下り、裁判官はメーガン妃の訴えを「重要性がなく、不適切で、許しがたいほど曖昧」として退けた。父のトーマス・マークルさんに宛てた手紙を掲載したと同紙を訴えたメーガン妃側の決定的な“敗訴”となった。英タブロイド・メディアに“絶縁状”を送り、全面対決の構えを見せた矢先のことだった。メーガン妃はナーバスになっていることだろう。

 ◇ ◇ ◇

 英大衆紙「デイリー・メール」はこの第1審の判決を受け、名誉棄損やプライバシーの専門家であるマーク・スティーブンス弁護士は、メーガン妃の“敗訴”を「ガソリン車両に列車が突っ込んだような大惨事」と語ったコメントから見出しを作成。メディア側の大勝利であると伝えた。メーガン妃が2019年2月に「メール・オン・サンデー」が掲載した記事に対して「脆弱な立場にある父親に重圧をかけて貶め、2人の関係を悪化させた」と訴えた裁判は、メディア側に軍配が上がったようだ。

 さらに、スティーブンス氏は今回の提訴について「(メーガン妃へ)そもそも無責任なアドバイスがあったか、もしくは有用なアドバイスを無視したかのどちらか」と発言。裁判所が強い言葉で訴えを退けたことで「最初からメーガン妃には全く勝ち目がない裁判だった」と結論付けた。

 また、今回の“敗訴”で「メール・オン・サンデー」紙の裁判費用5万ポンド(約666万円)がメーガン妃に請求され、自身の裁判費用6万ポンド(約799万円)と合わせ、日本円にして約1465万円の支払いが発生することになる。

 しかし、この裁判はこれで終了とはいかないようだ。英大衆紙「デイリー・ミラー」を始め、英メディアが一斉に報じたメーガン妃の声明には「裁判官がメディア側の不誠実さを問題にしなかったことには驚いた」「今後も娘が父親に宛てたプライベートな手紙を掲載した新聞を問題視する」とあり、控訴を示唆している。

これに対して、スティーブンス氏は「もしも争いを続けるならメーガン妃の証言も求められるし、父親のトーマス・マークルさんにも反対尋問をする必要性が生まれる」と明言。第2審が開かれれば、さらなる泥沼化は避けられないと予言している。

(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)