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メーガン妃 人種差別に反対するTシャツで自身の経験を語る姿が全米抗議デモの拡大で再注目 「ハエのような気持ちに」
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8年前に出演したキャンペーン動画を英各紙が取り上げる
全米に広がるジョージ・フロイドさん事件に対するデモ活動。白人警官の非道な暴力で殺された黒人男性の死に対し、アメリカで抗議の渦が広がる中、黒人の母と白人の父の間に生まれたメーガン妃が、2012年に出演し人種差別撲滅を訴えた動画が英各紙に取り上げられ大きな話題になっている。
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英大衆紙「デイリー・メール」「デイリー・エクスプレス」など複数の英メディアが一斉に報じたところによると、この動画は8年前にメーガン妃が参加した「I Won’t Stand For」キャンペーンの一環で、妃は人種差別に反対する動画に出演。「I Won’t Stand For Racism(私は人種差別を容認しない)」と書かれたTシャツを着て、視聴者に個人的な体験を語り、人種差別撲滅を訴えている。
メーガン妃はまず「自分は異人種です」と発言して、黒人の母と白人の父の間に生まれた自身の微妙な社会的立場や位置付けを「壁に止まったハエのような気持ちになった」と話し、人種的にどこにも所属しないかのような中途半端な気分を表現している。
その上でメーガン妃は黒人である母ドリアさんに対して、「2~3年前に誰かが“n-word”(Nで始まる黒人蔑称)で私の母を呼んだのを聞きました」と話し、その悲痛な体験を打ち明けた。そして、個人的にも傷付いた人種差別の体験を通し「アメリカが置かれている状況、そしてもちろん世界も(人種差別に対し)改善しなくてはなりません」と力強く語っている。
さらには「自分のルーツに誇りを持っているし、今後もこの誇りとともに生きていくつもりです。私の子どもたちの時代にはもっと世界が(人種の違いに)理解を示してくれることを願います」と話して、当時はまだ見ぬアーチーくんの将来に改善の望みを託している。
(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)