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キャサリン妃 “渦中の記事”でダイアナ元妃の記述にも憤り 異例の抗議に王室の伝統が変わる? 英紙報道

公開日:  /  更新日:

著者:森 昌利

キャサリン妃【写真:Getty Images】
キャサリン妃【写真:Getty Images】

「摂食障害の二の舞になるのが心配」に激怒 友人筋の証言を英紙報じる

「閉じ込められ、疲れ切っている」――英社交界のバイブルとも言われる雑誌「タトラー」が、メーガン妃とヘンリー王子の王室離脱により公務の負担が増したキャサリン妃の現状をそう描写したことに対し、ウイリアム王子夫妻が瞬時に反応。夫妻の公務を管理するケンジントン・パレスは、弁護士を通じて「タトラー」誌へ正式な抗議文を送り、異例とも言える対応を取っている。英紙によると、「摂食障害の二の舞になるのではないかと心配」と亡きダイアナ元妃のことを報じられた点でもキャサリン妃は憤りを感じているようだ。

 ◇ ◇ ◇

 英大衆紙「デイリー・エクスプレス」が掲載した記事によると、1936年にエリザベス女王の母が王妃となって定めたメディア対応が「決して文句を言わず、決して説明もしない」というものだったという。以来、王家は沈黙を守り、“うるさ型”の英メディアに同調することはなく、その尊厳を保ってきた。

 ところが昨年からメーガン妃に関する英タブロイド紙のゴシップ報道が過熱したことで、ヘンリー王子夫妻が英大衆紙「メール・オン・サンデー」(デイリー・メール日曜版)を提訴。記事によると、「この弟夫婦に続くかのように、今度はウイリアム王子、キャサリン妃夫妻が『タトラー』誌に正式な抗議文を送って遺憾の意を表した」と伝えた。

 この際、ケンジントン・パレス側は「不正確な情報で事実を歪曲した内容」と正式に声明を発表し、「タトラー」誌への不快感を表明している。

 情報筋によると、キャサリン妃は「閉じ込められて、疲れ果てている」という描写にも怒りを隠さないというが、友人筋の証言として「ダイアナ元妃が苦しんだ摂食障害の二の舞になるのが心配」という点に対しても反応。さらに「女性蔑視に当たる」と言って激怒しているという。

 これまで、ウイリアム王子とキャサリン妃夫妻がメディアに対して公に憤りを表明したのは、フランスの雑誌がキャサリン妃のトップレス写真を掲載した時の1度だけ。しかしこの場合は「プライバシーを侵害する写真」に対する抗議で当然の処置だった。

 今回の記事は、もちろんネガティブな内容ではあるが、これまでも英タブロイド紙や雑誌をにぎわしてきたゴシップ記事の1つのように受け取れる。しかし、ウイリアム王子とキャサリン妃は抗議文を送り、現在は訴訟の準備を進めているという異例の対応に出ている。

 これも母であるダイアナ元妃を“パリの悲劇”に追い込んだパパラッチに対する思いの表れなのか。今度は妻が「摂食障害になるのでは」とメディアに噂話の標的とされ、ついにウイリアム王子も堪忍袋の尾が切れたのか。今後はこれまでの「相手にしない」という王室の伝統的なスタンスを変革していくのかもしれない。

(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)