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チャールズ皇太子 ヘンリー王子夫妻の“王室引退”で消え去った夢とは ロイヤル外交の「看板」として期待も…

公開日:  /  更新日:

著者:森 昌利

チャールズ皇太子【写真:Getty Images】
チャールズ皇太子【写真:Getty Images】

英連邦の友好の懸け橋となるような役割を考えていた

 ロイヤルファミリーを近代化するため、主要メンバーの縮小化を視野に入れていると言われるチャールズ皇太子。自身が国王になった暁には、次男のヘンリー王子とその妻メーガン妃に英連邦の友好の懸け橋となる重要な役割を担ってもらうつもりだったと、王室専門家が語っている。一方、ヘンリー王子は先日、英連邦の若者を支援する慈善団体のビデオ会議に出席。「過去の過ちを認めるべき」などの発言が波紋を広げている。

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 英大衆紙「デイリー・エクスプレス」が伝えたところによると、近著に「アンドリュー王子:エプスタインと王室」がある王室専門家ナイジェル・コーソーン氏が同紙の取材に応じ、チャールズ皇太子がメーガン妃とヘンリー王子の結婚時にかけた期待の大きさと、今年の“王室引退”への失望について語った。

「チャールズ皇太子は、ヘンリー王子がメーガン妃との結婚で非常に幸せそうに見えたことを本当に喜んでいました。同時に、2人の結婚が世界中の話題となったことで、将来的には英国だけではなく、英連邦の友好の架け橋となるような役割を与えようと考えていました」

 なるほどコーソーン氏の言う通り、2018年5月19日に行われたヘンリー王子とメーガン妃の結婚式の様子は全世界に流れ、2人の知名度はまさしく世界的になった。

 また、結婚を機にヘンリー王子が本当の幸せを掴み、かつての“問題児”ぶりも影を潜めたことで、オーストラリアやカナダ、ニュージーランドといった、今も友好関係が強い英連邦の国々とのロイヤル外交の看板となるべく、期待もしていたという。しかしメーガン妃の王室内での孤立や英タブロイド紙との確執などから、2人は“王室引退”を決意。

「父親としては“王室引退”したヘンリー王子には、ロイヤルファミリーの重圧から逃れて本当の幸せを掴んでほしいと考えていると思います。しかし次期国王としては、近代化させた王室を一緒に盛り立ててほしかったと考えていただけに残念でしょう」

 王室をスリム化して、ウイリアム王子とヘンリー王子の2人の息子と21世紀型の新しいロイヤルファミリーを築こうとしたチャールズ皇太子。しかし、その夢ははかなく消えたようである。

(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)