どうぶつ
沖縄からやって来た元保護犬 大好きなお散歩で“別人”のように豹変するほど心を開くまで 「今日も良いお顔」
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「める」ちゃんのペースで慣れていこうと決めた日
トライアル初日――。初めて家にやってきためるちゃんは、ブルブルと震え、ケージに逃げ込むと、ずっと座ったまま。横になることもありませんでした。パパが抱っこをしようとすると、腰が抜けてしまい肛門腺から臭い液体を出してしまうほど、震えが止まらなかったそうです。
そこでめるちゃんが慣れるまでは、人側からは積極的に距離を縮めないように気を付けたという2人。かわいくて触りたいという気持ちを抑え、めるちゃんのペースで環境に慣れてもらえるように心掛けました。
こうして徐々に慣れていっためるちゃんですが、今でも臆病でとても慎重派。普段はいるのかいないのか分からないほどおとなしく、おっとりしているそう。けれども、そんなめるちゃんが喜びを隠せず、大興奮してしまう瞬間があります。
それはお散歩タイム。ひとたび散歩スイッチが入ると、まるで“別人”のよう。人間のことは相変わらず苦手ですが、お散歩でいぬやねこに会うと遊びたくて「くぅんくぅん」と切ない声で鳴きます。
“めるちゃん第一優先” 引っ越し先もお散歩を考え自然豊かな場所で
しかし、現在は真夏。運動やストレス解消のため、毎日のいぬの散歩はとても大切ですが、太陽が照り付ける夏場は地面が非常に高温となり肉球をやけどする原因になってしまったり、被毛に覆われているためいぬも熱中症になりやすかったりと注意が必要です。めるちゃんママにお散歩の工夫について聞いてみました。
「気温が30度の時でも、アスファルトの温度は50℃まで上がるそうです。夏の朝は午前7頃までに散歩に出かけるようにしてます。夜は陽が落ちて1時間後、地面が熱くないことを確認してから散歩に行きます」
寝坊してしまった時には、車で自宅の近くにある「トトロの森」や八国山緑地まで行き、涼しい山道を散歩しているそう。引っ越し先も“めるちゃん第一”で、こうした自然がある場所を選んだのだとか。
「今でも『めるにとっての幸せは何か』を考えながら接することを心掛けています」とめるちゃんママ。また、めるちゃんのような保護犬や、引退後の生活が危ぶまれる繁殖犬のような、悲しい運命の子たちを少しでも減らせるように周知していきたいと話します。こうして始めたのが、幸せに暮らすめるちゃんの様子を発信するインスタグラム、通称「めるすた」でした。
「この家に来て良かった、生まれて良かったと思ってもらえるように、常にめるを一番に優先して物事を考えてます」
今日もめるちゃんとパパとママは、楽しくお散歩をしています。いつしかめるちゃんにはたくさんのファンができ、「今日も良いお顔してます」「めるさん、とびますとびます」「暑くても元気いっぱいで楽しそうです」など、毎日たくさんの応援コメントが寄せられています。
取材協力:Meruめる(merumeru0917)さん
(Hint-Pot編集部)