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メーガン妃とヘンリー王子 米大統領選に言及し波紋 英王室はコメントを拒否「王室の一員として活動していない」
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「タイム」誌の「世界で最も影響力のある100人」の発表イベントでビデオコメント
ヘンリー王子とメーガン妃は、現地時間22日にテレビ放送された、米雑誌「タイム」の「世界で最も影響力のある100人」発表イベントにビデオメッセージで登場。今年度の選出者に祝福の言葉を贈るとともに、11月に迫った米大統領選に言及した。英メディアは2人の政治的発言に疑問を呈し、さらに一般市民からも批判の声が。しかし、バッキンガム宮殿は、この件へのコメントを拒否した。
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現地時間22日に米テレビ局「ABC」で放送された、米雑誌「タイム」の「世界で最も影響力のある100人」発表イベント。リモート出演したヘンリー王子夫妻は、11月の米大統領選を「我々の人生で最も大切な選挙」であるとして、「ヘイトスピーチを拒否しよう」と呼びかけた。
英国王室の基本姿勢は「君臨すれども統治せず」。政治的な決断は民意を反映した議会が行い、王室は黙って従い、またその政治決定に個人的な意見を示さないことが鉄則だ。このため英メディアは、基本姿勢に反する夫妻の発言に疑問を呈した。
一般市民からも批判の声が殺到。英大衆紙「デイリー・メール」の読者コメント欄には「この世で最も意見を言ってほしくない人たち」「またも政治的な発言」「女王は今すぐ2人のタイトルをすべて剥奪するべき」「2人は自分たちの意見を“重要”だと思っているのだろうが、それは完全な妄想」「ヘイトスピーチの拒否? 自分たちの家族に向けたヘイトスピーチはどうなる?」などなど、怒りさえにじむコメントが寄せられている。
しかし同紙によると、バッキンガム宮殿(英王室)の報道官は、本件についてのコメントを拒否。報道官は「我々はコメントをしません。公爵はロイヤルファミリーの一員として活動しておらず、彼の発言は個人的な立場で行われます」と述べ、夫妻と一線を引く立場を示した。
(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)