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ジョージ王子 国際的な“騒動”に巻き込まれる プレゼントされた化石があわや返還の危機に
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サメの歯の化石をマルタが返還要求方針 非難を浴びて撤回のドタバタ
ウイリアム王子とキャサリン妃夫妻の長男ジョージ王子が、世界的に有名な動物・植物学者のデイヴィッド・アッテンボロー氏からプレゼントされた巨大ザメ「メガロドン」の歯の化石をめぐって、国際的な“騒動”が巻き起こった。アッテンボロー氏が化石を見つけたマルタで、同国の文化相が“回収”の考えを表明したところ非難が殺到。文化相は発言を撤回し、同国の首相がこれについてコメントする事態となった。何はともあれ、ジョージ王子はプレゼントを保持できることになったようだ。
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騒動の発端は、マルタの文化相であるホセ・エレーラ氏が、化石の返還を求める発言をしたこと。英大衆紙「デイリー・エクスプレス」によると、アッテンボロー氏が1960年代にマルタで休暇を過ごしている時に見つけた化石について、「海外に流出した場合は回収すべきである。この状況を変えたいと強く思っている」などと述べた。
ところが、この後に事態は急変した。AP通信によると、非難が殺到したためエレーラ氏は発言を撤回。大臣のスポークスマンは現地時間29日に「この件に関してこれ以上何かを求めるつもりはない」と現地紙「タイムズ・オブ・マルタ」に話した。
この“方針転換”について、マルタのロベルト・アベラ首相も「必要のない論争は避けるべきだ」と語ったという。
返還計画を非難した人の中には、3年前に殺害されたマルタの著名ジャーナリスト、ダフネ・カルアナガリチア氏の息子であるマシュー氏も含まれていた。マシュー氏はツイッターに「メガロドンの歯はeBayで40ドルだ。汚職のせいで数十億ものユーロが奪われた。政府は何が重要で何を優先すべきかきちんと把握してほしい」と綴っている。
ジョージ王子が「メガロドン」の歯の化石をプレゼントされたのは、ウイリアム王子一家がアッテンボロー氏をケンジントン宮殿に招いた9月24日。「エクスプレス」紙の記事では、王室補佐官がジョージ王子の様子について「デイヴィッド(アッテンボロー氏)がどうやって見つけたか、どのくらい古いものなのか、どのようにマルタのやわらかい黄色い石灰岩の中で保存されていたかなどの説明に、大変興味を示していました」と語っている。返還する事態を避けられたのは何よりの朗報だろう。
(Hint-Pot編集部)