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医師4割が「今年の年収は減る」 コロナ禍で業績悪化 衛生用品の購入が増え利益減のケースも

著者:Hint-Pot編集部

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コロナ禍で苦境に立たされた医師たち。収入の変化について調査(写真はイメージ)【写真:写真AC】
コロナ禍で苦境に立たされた医師たち。収入の変化について調査(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 新型コロナウイルス感染症拡大により、大半の業種や職種がさまざまな影響を受けました。中でも大きな影響を受けた1つは医療業界です。感染リスクを抱えながら未知のウイルスと最前線で闘う医療従事者は、心身ともに相当な負担がかかっています。また、患者数が減るなど、病院経営が赤字となっているというデータもあるそうです。コロナ禍において、一般的に高所得者とされる医師の収入はどのように変化したのでしょうか。

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20~70代医師 2019年の年収は「1001万円~1500万円」が最多

 株式会社医師のともは2020年9月、20~90代の医師会員1046人を対象に「お金事情」のアンケート調査を実施しました。

 まず2019年度の年収を尋ねたところ、年代別で一番多かった回答は、20代が「1000万円以下(86%)」、30代と40代、60代、70代が「1001万円~1500万円(52%・38%・28%・48%)」、50代が「1501万円~2000万円(29%)」でした。「3001万円~」も30代が1%、40代と50代が5%、60代が12%となっています。

 70代以上は「1000万円以下」が29%、「1001万円~1500万円」が38%、「1501万円~2000万円」が18%、「2001万円~3000万円」が15%でした。

 この結果から、年齢とキャリアが重なるにつれて年収も上がり、40代・50代でピークを迎えていることが分かります。一方で、勤務医の定年は65歳のため、60代以降は年収にばらつきが見られるようです。定年後に仕事のペースをゆるめてのんびりする派もいれば、定年がない開業医やフリーランスとして活躍する“生涯現役”派も多いでしょう。

4割の医師が「年収は減る」と回答 その理由は?

 やはり世間の想像通り、医師は比較的高収入といえます。では、新型コロナで収入は影響を受けるのでしょうか? 「コロナによって2020年の年収はどう変化すると思いますか」という質問では、「変わらない(46%)」という回答が最多でした。

 しかしながら、「年収は減る」も僅差で41%という結果に。「まだ分からない」は9%、「年収は増える」はわずか4%でした。年代別に見ると、「年収は減る」と回答した年代は50代以上となり、50代で47%、60代で46%、70代で50%と、いずれも5割前後でした。

「年収は減る」と答えた理由を尋ねると、「業績悪化によって賞与や手当が減ったため(48%)」が最も多く、僅差で「残業やアルバイトの頻度が減ったため(42%)」が続きました。3位には「職場や勤務形態を変更したため」が入りましたが、3%にとどまっています。

 コロナ禍により医療機関の経営が逼迫したため、その影響が年収にもダイレクトに反映されると医師自身が予想していることが分かりました。「COVID-19(コロナ)対策のためにスタッフを新たに採用した」「衛生用品の購入が増えた」という物理的な理由も挙げられています。考えてみれば、医療機関も患者あってこその“客商売”といえます。患者が減れば収入も減るのは必然ですね。

医師のお金の使い方にも変化が? 節約を考える傾向も

「コロナによって、お金の使い方は変わりましたか」という質問では、「コロナ前より使わなくなった」と答えた人が52%に上りました。「コロナ前と変わらない」は43%、「コロナ前より使うようになった」は5%にとどまりました。

 半数以上の人がお金を使わなくなったと答えた理由とは何なのでしょうか。理由について尋ねると「外出や外食の頻度が減ったため」が80%と圧倒的に多く、2位の「節約や貯金を考えるようになったため」は7%、3位の「収入が減ったため」は6%でした。

 外出自粛や緊急事態宣言、また医師は病院から会食を禁止されているケースも多く、お金を使う機会が減ってしまったことが大きな理由のようです。また、自由回答では以下の声が寄せられています。

「お金を使う気分ではないため」

「落ち着いて考えた時に、今まで不要なものを買っていたと気付いたから」

 この調査により、一般的に見て高所得者である医師のお金に対する意識は、それ以外の職種の人とそれほど違わないことが分かりました。コロナ禍における不安や生活の変化は、ほとんどの人が等しく感じているようです。終わりの見えないこのコロナ禍、これまで以上に必要不可欠な存在である医師の皆さんとともに、みんなで乗り切りたいですね。

(Hint-Pot編集部)