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ヘンリー王子の発言は「厚かましい偽善」と専門家が非難 14年前の“舌禍事件”を忘れた?

著者:森 昌利

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ヘンリー王子【写真:AP】
ヘンリー王子【写真:AP】

 ヘンリー王子は先日、英国版「GQ」誌の企画で「ブラック・ライブズ・マター(BLM)」運動に参加していたパトリック・ハッチンソン氏とオンライン対談を行った。その際、人種差別問題について言及したが、これに王室専門家が真っ向から反論。「厚かましい偽善」と強い言葉で王子を非難した。英紙が報じている。

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軍隊所属時の人種差別的発言が流出、謝罪する事態に

 英大衆紙「ザ・サン」が掲載した記事によると、王室関連の著作で知られコメンテーターとしても活躍するロバート・ジョブソン氏がこのほど、英王室の動画配信サービス「トゥルー・ロイヤリティ・TV」の番組に出演。英国版「GQ」誌の企画でヘンリー王子が人種差別について語ったことに対し、「みんなが人種差別主義者のように語るのは、厚かましい偽善以外の何物でもない」と発言した。

 ジョブソン氏はなぜこれほどヘンリー王子の発言に憤慨するのか。その理由をこう語る。

 「ハリー(ヘンリー王子の愛称)にはアジア人兵士に向かって人種差別的な言葉を投げつけた過去がある。その場面をハリーの友人が録画して拡散し、大問題となり本人が謝罪しなければならなかった」

 それは2006年のこと。当時、軍隊に属していたヘンリー王子が新兵のトレーニング中にインド系の兵士を人種差別的な言葉で侮辱し、この場面が録画されたビデオが09年に流出した。その結果、ジョブソン氏が語ったように、ヘンリー王子は公に謝罪する事態に陥った。

 そんな過去にも触れて潜在的な人種差別問題を語れば、説得力もあったのではないだろうか。それとも当時のことはすっかり忘れてしまっていたのだろうか。

“王室引退”後、メーガン妃とともに積極的に人権運動を繰り広げるヘンリー王子だが、環境保全を訴えながらプライベートジェットを多用して批判を浴びたように、どうやら今回の人種差別反対の発言も自らのダブルスタンダードを露呈する出来事となってしまったようだ。

(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)