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女性が社会的に生きにくい日本 幹部職まで昇進したい女性はたった7% 大きな理由とは?
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世界経済フォーラムが2019年12月に公表した男女格差を示す「ジェンダーギャップ指数2020」によると、日本は153か国中121位で過去最低を記録。G7の中では、他の6か国に大きな差をつけられての最下位という衝撃のニュースは記憶に新しいところです。なぜ日本は女性にとって“社会的に生きにくい国”という結果が出てしまったのか、調査からその実態が見えてきました。
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女性のキャリア 妨げは「家事負担」との考えがトップ
ビジネス特化型ソーシャルネットワーキングサービスのLinkedIn(リンクトイン)は毎年、世界22か国を対象とした意識調査を実施しています。2020年は2月に実施され、日本人は最も仕事で成功する自信が低く、さらに男女別で見ると女性は男性よりも7.5ポイント低いという結果に。これを踏まえて同社は2020年9月、18~65歳の日本女性750人を対象に「日本女性の仕事と生活に関する意識調査」を実施しました。
「どうすれば日本社会の男女格差を解消できると思いますか?」と尋ねたところ「男女の平等な家事分担を推進する(53%)」が1位となりました。2位には「伝統的に男性の仕事とされていた職業や閣僚の職に就く女性の数を増やすため、指導などの取り組みを拡充する(43%)」が入り、いずれもこれまで長きにわたって受容されてきた男女格差解消へ本格的に取り組む内容が多くの回答を集めました。
「組織内でより大きな機会を得ることを妨げているものは何か」という説問では、「仕事と家庭生活のバランス(69%)」が最も多く、以下「家族の世話、育児の責任などの社会的な期待(51%)」、「家庭内でサポートが足りない(44%)」と続きました。いずれも“家庭”に関する内容であることは注目すべき点でしょう。
“家事は女性の仕事”という風潮が日本社会に根強く残っていることから、女性に家事負担がかかりやすく、キャリアの妨げになるケースは少なくないようです。「自分が男性だったとしたら、今よりもよい業績が期待できたと思いますか?」という問いに対して、43%が「何らかの形でより良い業績が出せる」と回答していることからも、明らかであると思われます。