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コロナ禍で「家族写真付き年賀状」は増えるのか 受け取る祖父母の気持ちは
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コロナ禍の影響を受け、年末年始の帰省の是非について議論が勃発している今日この頃。恒例だった帰省を断念する人が増えた場合、年賀状の需要にも変化が現れるとの想定もあるようです。コミュニケーションの方法が激しく変化した2020年を受けて、巷では2021年の年賀状をどのように考えているのでしょうか? 帰省や実家・義実家訪問の習慣が根強いと考えられる層について、意識調査が実施されました。
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帰省の代わりに家族写真付き年賀状 考えている人は多数
富士フイルム株式会社は2020年10月、全国の子育て世代(20代以上の600人、男女半数)と祖父母世代(50~70代以上の200人、男女半数)の計800人に対して、「年賀状に関する意識調査」を実施しました。対象の層は、毎年の帰省や実家・義実家訪問の当事者となっている確率が高いため、新年の挨拶についても今から頭を悩ませていると考えられますね。
まずは子育て世代に対して「年末年始の実家への帰省の代わりにどのようなことをしたいと思いますか?」と質問。「家族写真付き年賀状を送る」が「してみたいと思う(42.3%)」と「できればしてみたいと思う(22.3%)」を合わせて計64.6%でトップとなりました。
コロナ禍前から議論の的になっている「家族写真付き年賀状」ですが、簡単に顔を見ることができなくなった今だからこそ、と考えているご家庭は多いのかもしれません。また、送り先が実家や義実家であれば、友人や同僚への送付より心理的ハードルは低いのかも?
先の設問で「送る」派だった人にその理由を質問すると、そういった心理を裏付けるように、「子どもの成長を伝えたいから(71.9%)」がダントツの1位に。2位は「家族が元気な様子を伝えたいから(40.2%)」となりました。決まった新年のフレーズより、見るだけで状況が伝わりやすい写真。「元気にやっています」と伝えるにおいて、絶大な威力を発揮することでしょう。
祖父母世代は「うれしい」が最多 とはいえ真逆の考えも
では、受け取る側の祖父母世代は、家族写真付き年賀状をどう考えているのでしょう? 結果は「うれしいと感じる(40.5%)」が最多となり、次いで「ややうれしいと感じる(42.5%)」「うれしいと感じない(17.0%)」が続きました。
送る側は心理的ハードルが低いと思われる祖父母世代ですが、「うれしくない」と感じる人が17.0%いることにも注目すべきでしょう。気心が知れている関係なら、「送っていい? 写真見たい?」と軽く聞いてみるのもいいかもしれません。そうして意見を交わすことで、また新たなコミュニケーションが生まれるかもしれませんね。
また、祖父母世代が届いた年賀状をどう扱っているのかも気になります。先の質問で「うれしい」または「ややうれしい」と回答した人(166人)に年賀状の扱いについて質問すると、祖父母全体での最多は「アルバムや箱などに保管する(59.6%)」に。次いで「飾る(28.9%)」が続きました。
男女別に見ると、「飾る」は祖母が38.1%、祖父が19.5%と大きな差が。代わりに祖父の最多は「アルバムや箱などに保管する(63.4%)」でした。ちなみに「捨てる」の割合も祖父は4.9%で祖母の1.2%を超えています。性格が理由なのか、それとも物理的に受け取る枚数が多いせいか……この理由には個人差がありそうですね。
子育て世代の7割 家族写真が例年より減少!
最後に、子育て世代に対して「2020年の家族写真の枚数」について尋ねました。結果は「例年よりも非常に少ない(27.5%)」と「例年よりも少ない(42.5%)」と合わせて計70%が「少ない」と回答しています。
コロナ禍の影響で外出の機会や大規模な学校行事などが減ったことが、理由の1つと考えられます。比較的予測が容易な結果ではありますが、実際に数字で見ると驚きですね。ちなみに、「変わらない」という回答も25.2%ありました。
さまざまな習慣や生活様式の変化を余儀なくされた2020年。新型コロナウイルスの流行は未だ終焉の気配がなく、2021年も「withコロナ」な日々が続きそうです。周囲との良好なコミュニケーションは今後も、精神的安定のカギになるでしょう。無理のない形で、お互いが笑顔になれるような新年のご挨拶をしておきたいものですね。
(Hint-Pot編集部)